'25年は長寿番組が“終了スパイラル”状態に。でも、ほかにも「もう終わってもいい」と思われている番組があるのでは……。視聴者1000人にその番組と理由を聞いた。
お笑いBIG3の番組がランクイン
20位からの3番組は、くしくも“お笑いBIG3”が並ぶ結果に。
20位『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)
「そろそろ年齢的にもタモリさんを交代させたほうがいいと思う」(40歳・男性)
19位『さんまのまんま』(フジテレビ系)
「さんまさんもだいぶご高齢で、最近グッと老け込んだ気がしていて、トークにあまり面白さを感じないから」(43歳・女性)
18位『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)
「ビートたけしの話が聞き取りにくい。内容も以前より挑戦的でなくなった」(51歳・男性)
70代2人に80代が1人。番組を続けていること自体、すごいことではあるが……。
名物司会者の不在と高齢化が響く番組
高齢化が心配される番組がランクイン。
17位『噂の!東京マガジン』(TBS系、現在はBS―TBS)
「出演者の高齢化がすごい」(37歳・男性)
「あまりに前時代的な内容」(36歳・女性)
時代に合わせてか、一般人に料理を作らせるコーナーは、'19年より女性だけでなく男性も出演するように。
16位『ものまね王座決定戦』(フジテレビ系)
「ものまねはキツいというか、もう見る人もいないんじゃと思うので」(54歳・女性)
「ものまねというよりコントのようになっているので」(46歳・男性)
15位と14位にランクインした“名物司会者”は、いなくなっても出演し続けていても、その存在は大きく……。
15位『パネルクイズ アタック25』(テレビ朝日系、現在はBS10)
「児玉清さんだから持った番組。今はただのクイズ番組」(46歳・男性)
「現代には合っていないと思う」(29歳・女性)
14位『欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞』(日本テレビ系)
「萩本欽一さんの芸風が今の時代に合わなくなってきた」(40歳・女性)
「欽ちゃんの高齢化に伴う衰えが顕著。そろそろやめてもいいと思う」(43歳・男性)
続いては、さすが“国民的作品”。アニメとして唯一ランクインしたこちら。
13位『サザエさん』(フジテレビ系)
「古いなら古いでファンタジーに徹してくれればいいのだけど、ときどき時事ネタが入ると時代錯誤な描写が浮き彫りになるから」(40歳・男性)
「せめて昭和を忠実に描けばいいのにクレームに配慮してか中途半端な時代観に悪変しているので、見る価値がないと思う」(49歳・女性)
次は政治を扱うことの多い2番組。“オールドメディア”が『新語・流行語大賞』にノミネートされたが、政治系は特に風当たりが強く……。
朝の人気番組もランクイン
「喝!あっぱれ!」で人気の朝の番組といえば…。
12位『サンデーモーニング』(TBS系)
「偏向報道の象徴」(52歳・男性)
「司会者、コメンテーターは偏向すぎて間違った情報を垂れ流すおそれがある」(67歳・男性)
11位『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系、現在はBS朝日)
「司会の田原総一朗の物言いが傲慢でイライラする」(51歳・男性)
「総合司会者を別の人に変更するのであれば、その限りではないが」(58歳・男性)
ここからは不名誉なトップテン。“楽しくなければテレビじゃない”のだが……。
10位『FNS27時間テレビ』(フジテレビ系)
「『24時間テレビ』は嫌いだけど趣旨はわかる。フジのこちらは番組の趣旨がよくわからないので」(51歳・女性)
「内輪で楽しんでいるだけで何が面白いのかわからない」(35歳・女性)
「バカバカしいものをダラダラやっているだけなので」(41歳・女性)
9位は“お笑い”としては最長といえる番組が。
9位『笑点』(日本テレビ系)
「司会が談志のころなどは、本当に面白かった。しかし入れ替わってはいるが出演者が高齢化し、話のキレもなく、司会の鋭さもない。出演者がただじゃれているだけの、つまらない番組になっている。もう限界」(69歳・男性)
「そもそも関西人にとっては少しも笑えるところのない番組だった」(70歳・男性)
「笑いの質が時代に合っていない」(48歳・男性)
「元気なうちに…」体調が心配な大御所
長寿番組の司会・MCはいわゆる“大御所”ぞろい。だからこそ目につくことが……。
8位『所さんの目がテン!』(日本テレビ系)
「趣味やファッションで主に男性に一定の人気があるのはわかるのですが、最近の所ジョージがちょくちょく偉そうな態度なのが嫌。この番組に限らないけど、終わっていいと思います。『世田谷ベース』だとか、カルチャー方面に人気があるのかもしれませんが、個人的に立派な老害だと思います」(40歳・男性)
「内容がかわり映えしない」(57歳・女性)
「ずっと似たような内容なので」(38歳・女性)
7位『徹子の部屋』(テレビ朝日系)
「黒柳徹子さんがいい年だから休ませてほしい。文化人のトーク番組はあまりウケなくなってきていると思う」(28歳・女性)
「徹子さんが年齢的にも体調など心配だから。急に亡くなって終わるのは悲しいので、元気なうちに終了してほしい」(55歳・女性)
「徹子さんが何を言っているのかわからないときがあるから」(48歳・女性)
6位『新婚さんいらっしゃい!』(朝日放送テレビ)
初期の司会は桂文枝襲名前の桂三枝と江美早苗さん(放送開始から4か月は月亭可朝さんも)。'22年より現在の藤井隆と井上咲楽が司会となっている。
「三枝から代わった男性MCが下手で見る気がしない番組になった」(85歳・男性)
「三枝師匠&山瀬まみのときがピークだった」(47歳・男性)
「人の新婚話を聞いても何も楽しくない。今の時代なら恋愛マッチングなどのほうがいい気がする」(56歳・女性)
5位『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)
「ダウンタウンの2人が出ていないから」(36歳・女性)
「松本人志がああいうことになったので終わってほしいです」(51歳・女性)
「ほとんど見ることないし、松ちゃんがあんな感じになったので、見る気がしない」(49歳・女性)
いい意味でも悪い意味でも「ダウンタウンだから」という声が集まった。松本は独自の配信プラットフォーム「DOUNTOWN+」を開設し、芸能界に復帰。こちらの番組で2人がそろうことは……。
4位『輝く!日本レコード大賞』(TBS系)
「音楽というジャンル自体が、斜陽の感が強い」(42歳・男性)
「お金で賞を買っているという報道があったから」(28歳・女性)
「J―POP自体がオワコンなので」(29歳・女性)
「選ばれた楽曲と世間一般の認知度がかみ合っていない。賞が形骸化している」(48歳・女性)
超長寿番組ゆえのマンネリと不信感
3位は来年3月での終了が決定しているが、一般視聴者が感じる“理由”は……。
3位『アッコにおまかせ!』(TBS系)
「アッコさんの暴走ぶりがネットニュースになっているのを見て、もういいよと思ってたら、本当に来年で終わるらしいので、よかったなと思っている」(52歳・女性)
「和田アキ子の言動が現代にアップデートされてないから」(50歳・男性)
「出演者がアッコに気を使いすぎて本音で話ができてないと思うから」(28歳・男性)
「お年で的外れな発言が多くなった。世の中についていけていなくて、失言も多くなった」(71歳・男性)
「最近、和田アキ子の持論が多すぎ」(69歳・男性)
2位は、“意義”があるはずの夏の風物詩的番組。
2位『24時間テレビ』(日本テレビ系)
「募金の不正利用が発覚したし、何よりなんで真夏に長距離のマラソンをタレントにさせるのか意味不明」(64歳・男性)
「感動ポルノといえ、『サライ』を聞くと、吐き気がする」(47歳・男性)
「わざわざ障害のある人を全国から探し出してかわいそうでしょって演出。募金集めのためというのが見え透いていて嫌悪感すら覚える。そもそもチャリティーなら、制作費をそのまま寄付すればいい」(37歳・男性)
第1位は、テレビの歴史とほぼ同じ放送期間を誇る。もう大みそかに家族そろってというのは……。
1位『NHK紅白歌合戦』(NHK)
「マンネリの極致」(65歳・男性)
「出場歌手の選考が不透明で納得できない」(45歳・男性)
「流行ってもないのに各年代に配慮してということで毎年同じ曲だけ歌う歌手がいるから」(57歳・男性)
「フル歌唱ではないから。また、その年にヒットしていない歌手が毎年恒例で出演しているから。海外アーティストの出演が多すぎる」(37歳・男性)
「日本人歌手で埋められないなら受信料の無駄遣いなのでやめたらいいと思う」(51歳・女性)
「ほかにいくらでも音楽に触れられる手段があるので紅白歌合戦にこだわる必要を感じないから」(48歳・男性)
今年も残すところ1か月。来年、この中で終了する番組は出るか?
