左から松岡昌宏、国分太一(共同通信社)、城島茂

《何も説明しない、という日本テレビさんのやり方はコンプライアンス違反にはならないのでしょうか》

 12月11日発売の『週刊文春』と『週刊新潮』に、元TOKIOの松岡昌宏のインタビューが掲載され、日本テレビ側の国分太一に対する対応について自身の見解を述べた。

「発端は6月20日、国分さんは複数のコンプライアンス上の問題を起こしたとして日テレから『ザ!鉄腕!DASH!!』の降板を言い渡されたのですが、被害者の特定などの二次被害を防ぐという理由で詳細は公表せず。

 加えて国分さんに対しても、口外禁止を求めたことで、国分さんは自身のどの行為がコンプラ違反だったのかわからず“答え合わせ”ができない状況に陥りました」(ワイドショースタッフ、以下同)

 そんな状態を打破するため、11月26日に会見を開いた国分。騒動と被害者への謝罪の弁を述べつつ、日テレが伏せ続けているコンプラ違反に該当する情報の開示を訴えたが……。

とても奇妙なことが起こっている

「12月1日、日テレの福田博之社長は定例記者会見の場で、国分さんの訴えに対して“答え合わせするまでもない”と一蹴。その一方、報道陣から松岡さんや城島茂さんなど残されたメンバーの今後について問われると“続けてご出演していただくことをお願いしています”と回答していました」

 冒頭の松岡の発言は、これら日テレ側の対応に対する批判ともいえる発言だった。

「松岡さんは、日テレから十分な説明を受けないまま『鉄腕!DASH!!』の撮影が続いている現状について“とても奇妙なことが起こっている、と言わざるを得ません”と打ち明けるなど、不信感をあらわにしています」(スポーツ紙記者、以下同)

たくさんの人に囲まれて打ち上げのBBQパーティーを楽しむ国分太一(元スタッフ提供)

 松岡が国分同様に真相究明を求めるのも無理はない。

「国分さんのコンプラ違反が明らかになった5日後の6月25日にグループとしてのTOKIOは解散を発表。続く7月2日には、3人で立ち上げた『株式会社TOKIO』の廃業宣言をするなど、自身や周囲の活動に大きな影響が出ていますからね。当事者として把握したいのは当然かと」

 なぜ、日テレは長年番組に貢献してきた国分や松岡の思いをないがしろにするのか。

「日テレは、2024年12月に報じられた中居正広さんの女性トラブルを発端とするフジテレビ問題のような展開を懸念しています。このときのフジテレビは対応を大きく誤ったために多くのスポンサーが広告出稿を自粛するという事態に発展しました」(キー局プロデューサー、以下同)

日テレ、よもやスポンサー離れの不祥事

 日テレも以前、危うくスポンサー離れを引き起こしかねない不祥事を起こしている。

「2023年に放送されたドラマ『セクシー田中さん』で、ストーリーの改変を巡って原作者と制作側のトラブルが起きたのですが、最終的に原作者が自ら命を絶ってしまうという最悪の事態に。スポンサー離れは起きなかったものの、世間から大バッシングを受けた過去があります。それ以降、日テレとしては誹謗中傷やコンプラ違反に非常に敏感になっているんです」

 日テレにとって『鉄腕!DASH!!』は、単なるバラエティー番組という位置づけではないとも。

「30年以上続いている長寿番組という信頼があり、一定の視聴率が見込め、幅広い年齢層からも支持されるなど、スポンサーの受けが抜群にいいんです。日テレからすれば、番組の“ブランド”さえ残ってくれれば、TOKIOが出演しなくなってもいいと考えているのではないでしょうか」

2025年12月、記者が声を掛けると、自転車のスピードを落として応じてくれた城島茂

 現在の『鉄腕!DASH!!』には、SixTONESやなにわ男子など、STARTO社の若手アイドルが出演しており、世代交代の“下準備”も進んでいる。

 これら日テレの対応を受けてか、松岡は“脱・鉄腕DASH”への準備を進めているようだ。

「10月上旬に『MMsun』という個人事務所を設立しています。STARTO社とのエージェント契約も年内で終了するので、今後の松岡さんは完全にフリーの状態に。以前から拠点を設けている北海道での仕事を引き受けるなど、ソロとしての活動を着々と進めています」(前出・スポーツ紙記者、以下同)

 そもそも松岡が週刊誌のインタビューを受けたのは、『鉄腕!DASH!!』の降板も辞さないという意思の表れかもしれない。

城島は「正式な発表があると思います」

「日テレは以前から“国分さんの代理人弁護士が週刊誌に情報提供している”と非難し、週刊誌側の報道を警戒していました。そんな状況の中、今度は松岡さんが複数の週刊誌で日テレを批判したのですから心象はよくないでしょう。いつ番組の降板を言い渡されてもおかしくありません」

 精力的に動き出した松岡と対照的に、静観を続けてきたリーダーの城島。12月上旬、週刊女性はその胸中を聞くため直撃取材をした。

「彼も、いろいろと思うところがあるのでしょう。自分の思うことを伝えるのは心のケアとしても大事ですから。今後どうなるかは、見守っていくしかないかな、と」

 国分の心身を思いやりながら、お互いの縁は切れないと語る城島。

『鉄腕!DASH!!』に関しては、引き続き出演する意向を示していたが、松岡のような独立を考えているのかを聞いてみると、

「それはまた、正式な発表があると思います」

 とのこと。水面下では準備を進めていたようだ。

5人時代のTOKIO。アイドルながらロックバンドとしても評価された

山口達也、長瀬智也とも再集結か

「城島さんも11月上旬に『株式会社城島ファーム』という個人事務所を設立しています。会社の登記によると、目的欄にはイベント・コンサートといった芸能活動だけでなく、農林水産業の振興・地域活性化などが記載されており、一部ではソロで『鉄腕! DASH!!』で培った農業系の動画配信などを行うのではといわれています」(前出・ワイドショースタッフ、以下同)

 新たな活動を模索しているかのように見える松岡と城島。この流れに、思わぬ期待も寄せられている。

「日本テレビやSTARTO社と距離を置けば、グループを脱退した山口達也さんや長瀬智也さんとの再集結も容易になると思います」

 山口は、2018年に女子高生への強制わいせつ容疑により書類送検となり、グループを脱退。長瀬が2021年に脱退したのは、5人体制が崩れたことで、TOKIOとしてのバンド活動ができないことが原因といわれていた。

「事務所やスポンサーの兼ね合いを考えれば離脱したメンバーとの共演は不可能だったのでしょうが、個人であればお互いの同意で実現できますからね。がんじがらめになっていた元TOKIOのメンバーにとって、最善の選択かもしれません」

 グループはなくなっても、メンバー同士のつながりは途切れていない─。