佐々木朗希

 ワールドシリーズ二連覇という最高の形でシーズンを締め括った、ロサンゼルス・ドジャース。24歳という若さながら大舞台で活躍を見せた“令和の怪物”こと佐々木朗希は、オフ突入後もファンに夢を届けている。

佐々木朗希、震災経験者として

 佐々木は12月7日、石川県珠洲市で野球教室を開催。地元の小学生約170人が集まり、メジャーで活躍するスターから直々に指南を受けた。

 岩手県陸前高田市出身の佐々木は2011年、小学校3年生のときに東日本大震災を経験している。津波で自宅が流され、父と祖父母を亡くす凄惨な被害だった。

「石川県といえば、2025年1月に能登半島地震による甚大な被害があったことも記憶に新しい。佐々木投手本人が“できることをやろうと思っていた”と語るとおり、野球教室の開催は、震災経験者として復興を支援するため迷いなく決断したことでしょう」(スポーツ紙記者)

 日本プロ野球時代に所属していた千葉ロッテマリーンズの投手・高野脩汰とともに開催した教室。登場するや否や、子どもたちからは歓声が上がり、“遠投コンテスト”では佐々木が軽く投げたボールが悠々とスタンド入りするなど、大リーガーとしての実力を惜しみなく披露した様子が伝えられている。

佐々木朗希も経験していた“野球教室”

 質問コーナーでは、子どもたちからWBCの出場是非を聞かれて苦笑いするシーンも。「(共に駆けつけた)高野選手が出てくれると思います」とユーモアある回答で交わした佐々木だったが、もうひとつ“らしさ”全開のコメントが。

「教室が終わった後の取材で、佐々木投手は“僕自身、震災後にプロ野球OBやいろんな選手と触れ合った。内容は覚えていないが、野球教室があったこと自体は今も忘れていない。能登の子どもは、きょうあったことを忘れずに、また一緒に野球ができたらうれしい”と語っています。なんとも感動的なコメントではあるのですが、“内容は覚えていない”とハッキリ言いきってしまうあたりが彼らしいというか(笑)」(野球専門誌ライター)

2025年3月17日、日本に帰国して公式練習に参加した佐々木朗希

 そんなお茶目な佐々木だが、野球教室開催に対して世間からは「朗希、立派だな。感動したよ」「メジャーに行くときボロカス言ってたアンチ共よ、これが本当の朗希の優しさなんだよ」「どれほど子ども達の励みになるでしょうか。本当に頭が下がります。ありがとう!」など、絶賛の声が集まっている。

 今回の教室では、なんと参加者全員にサインボールのプレゼントも。さらにハイタッチのサービスまで見せて、約2時間で“夢の時間”の幕は降りた。

 イベント後には、「皆さんの楽しそうな姿に元気をもらいました。一緒に復興に向けて頑張っていきたい」と口にした佐々木。来シーズンは、本人の希望通り“先発復帰”で更なる躍進が見たい!