ウクライナの戦火を逃れ来日し、大相撲の世界で異例のスピード出世を遂げた安治川部屋の新大関・安青錦(あおにしき)関。先日の九州場所での初優勝は、日本中、そして故郷の人々に大きな感動と希望を与えた。その功績は、本日12月9日に62歳のお誕生日を迎えられた雅子さまの心にも深く響いたようで、公開されたコメントの中でも触れられていた。
62歳のお誕生日を迎えた雅子さまの言葉
令和7年11月場所(九州場所)、関脇として土俵に立った安青錦関は横綱・豊昇龍関との優勝決定戦を制し、ウクライナ出身力士として史上初の幕内優勝を果たした。初土俵からわずか14場所という、年6場所制導入以降では2番目の速さ(付け出しを除く)での優勝記録も樹立。この快挙により、場所後の番付編成会議で新大関への昇進が正式に決定し、淀みのない日本語で「大関の名に恥じぬよう、またさらに上を目指して精進いたします」と口上を述べた。
「安青錦関はウクライナで柔道クラブに通い相撲を覚えたようです。日本の大相撲の土俵に立ちたいと稽古に励む中、ロシアとの戦争がはじまり一家でドイツに避難しました。しかし夢を諦めきれず来日。元・安美錦関が親方を務める安治川部屋に入門し、あれよあれよと大関にのぼりつめた、角界の希望の星です」(スポーツ紙相撲担当記者)
戦火の母国を離れ、日本語も分からないまま異国の地・日本で相撲に打ち込んだ彼の道のりは、まさに“感動のドラマ”として多くの人々の胸を打った。優勝決定戦でガッツポーズの片鱗も見せず、謙虚に一礼した彼の姿は、相撲道の精神を体現していると称賛されるほどだ。
そんな安青錦関の活躍を、本日9日、62歳のお誕生日を迎えられた雅子さまもご覧になっていたようで、公表されたお誕生日コメントには初優勝に言及されていた。
「大相撲では、九州場所で安青錦関が初優勝し、祖国ウクライナの戦乱を逃れて日本にやってきた高校生が、一心に稽古を重ね、日本の伝統である大相撲で大関まで昇進したことに感銘を受けました」
異国で努力を重ねる若者への温かい眼差しを感じる雅子さまのお言葉。そんな安青錦関の人柄は、週刊女性が報じた関係者たちの取材でも明かされた。
安青錦のまっすぐな人間性
『大阪安青錦後援会』発起人の中尾優司さんは、
「安青錦は自由時間も外で遊ばず、部屋で黙々と練習していると聞いています。場所を重ねるごとに強くなっており、安治川親方(元関脇安美錦)も『期待している』と。3回優勝したら横綱も夢ではないと思っています」
“恩師”といわれる関西大学相撲部コーチの山中新大さんも、
「彼はおとなしいほうでまじめですが、自分の意志をしっかりと持ち、周りに流されず、自分が正しいと思うことを貫くタイプです。普段は物静かですが、家族や友達とは話すのが好きで、よくコミュニケーションを取っていました。日本の文化を理解しようという努力もしていましたし、稽古の前に週2回ほど日本語教室にも通っていました」
また日本で暮らすウクライナ人たちにも喜びと誇りを持って大関を祝福。NPO法人日本ウクライナ友好協会が運営するカフェ「KRAIANY(クラヤヌィ)」で店長を務めるリセンコ・ナタリアさんは、
「ウクライナは大変な時期ですが、ウクライナ人はハートが強いんです。彼が優勝したことは、私たちの誇りです。感謝しかありません」「彼と話した印象はシャイでまじめという感じでした。でも、1か月ほど前にお店に来てくれたときに“いつも日本料理だから、故郷のウクライナ料理が食べたい”と言って、“おばあちゃんの作ったボルシチみたいでうれしい”とウクライナ料理を笑顔で食べていきました」
と安青錦関のまっすぐな人間性と素顔を明かしてくれた。
現在、冬巡業真っ只中の大相撲。本場所とは違い、力士と間近で触れ合うことができる巡業では「安青錦関に会えてうれしい!」「新大関・安青錦関を見られて大満足」「安青錦の人気がすごかった」、ちびっ子ファンからも「でかかった」などの声が上がり、その人気ぶりがうかがえる。
早くも新大関としての役割を果たし相撲人気を牽引する安青錦。来年の雅子さまお誕生日コメントには「新横綱誕生」に触れるお言葉が入るかもしれない。
