12月9日、タクシー配車アプリ『S.RIDE』を運営する企業が公式サイトに《屋外広告の表現に関するお詫びと掲出終了のお知らせ》を掲載した。電車のホームなどに掲出していた広告コピーが不適切だったとして謝罪したものだが、その謝罪文がX上で大きな注目を集めている。
問題を明確化した謝罪文
「問題となったコピーは《忘年会、幹事だけポイント貯まるのずるくない!?》というもの。幹事が会計を一括で行うことでポイントを得ることを示唆する文言ですが、飲み会シーズンということもあり、一部の利用者から“モヤモヤする”という声が生じ、それを受けて謝罪した形です」(スポーツ紙記者、以下同)
Xでは、《久々にこんなまともな詫び文見た》《悪かったところ本当に分かってる?とか、本気で申し訳ないと思ってる?と思ってしまうお詫び文が多い中で、問題を明確化してて偉すぎる》といった評価が並んでいる。
運営企業は公式サイトに《お客様ならびに多くの皆様より「幹事への配慮に欠ける表現である」とのご指摘をいただきました。お寄せいただきましたご意見を真摯に受け止め、社内にて当該広告の表現について改めて協議いたしました》《忘年会などの幹事様が担う責任やご負担に対する想像力、および配慮に欠ける不適切な表現であったと判断し、当該広告の掲出を終了いたしました》と説明。
社内協議を経て掲出中止を決定した経緯を明確にした点が、多くのユーザーから“誠実な対応”と受け止められている。
「幹事は人数調整、店選び、予約、会計管理まで複数の負担を背負います。参加者が楽しめる環境を整える役割を担っているにもかかわらず、ポイントの扱いだけを切り取って“ずるい”と断じるのは、ちょうど忘年会シーズンでもあるので、言い過ぎだったのだと思います。
今回のケースは、批判が出た広告を単に取り下げるだけでなく、問題点を具体的に指摘したことが特徴です。こういった謝罪文は企業の姿勢が問われますから、こうした迅速でかつ誠実な対応は、ブランドイメージの維持に大きく寄与すると思います」
今回の対応により、『S.RIDE』の信頼性は大きく損なわれることなく保たれたようだ。
