加藤ひとみさん 1962年生まれ。たるみ改善コンサルタント。メスを使わず自力でたるみを引き上げる「顔ダンス」を考案。YouTube「おきゃんママの若見えチャンネル」は登録者数93万人超。

「美容医療をこれまで試したことがないんです」

 そう語るのは、今年63歳になった美容家の加藤ひとみさん。しかし、肌はピンと張り、還暦超えにはとても見えない!

自分の顔にあぜん、目の下にたるみが…

「老け顔の3大要素は、頬、口角、目尻の3か所が下がっていること。裏返せばこの3か所を引き上げることで、顔は若さを取り戻します。高額な化粧品や美容医療に頼る必要はなく、顔の“土台”を日々整えることで、何歳からでも10年前の自分の顔に戻れると考えています」

 そう言う加藤さん自身、かつては老け顔に悩んでいた。

「私はもともと表情が乏しいほうでした。結婚、出産を経て子育てが一段落した38歳のある日、ふと鏡を見て目の下のたるみにギョッとしたんです。今から思えば、当時は専業主婦で人と会話をする機会が少なかったので表情筋が衰えてたるみ、老け顔になっていたんでしょうね。これではマズイ、このまま年を重ねたくないと思いました」(加藤さん、以下同)

 当時、焦ってデパコスや美容器具を使ってみたが、目に見える効果はなく……。美容整形外科に駆け込み、フェイスリフト手術の予約をしたものの、最終的には「これだけで顔老化がすべてなおるわけではない」と思い直してキャンセルしたこともあった。

「当時提示された手術代は140万円でしたね(笑)。でも手術で改善しても自信は取り戻せない、自分でなんとかしようと、さまざまな美容法を試すうちに“表情筋トレーニング”をした日は調子がいいと感じるように。ある日、ご近所さんから、『整形した?』と聞かれ、これを究めてみようと勉強し始めました

 笑顔や豊かな表情が顔の印象を若々しくすると考え、解剖学の基礎や筋肉の構造を学び、笑顔をつくる筋肉にアプローチする独自の表情筋トレーニング「顔ダンス」を完成させた。

「『シワができるからあまり笑わない』という人がたまにいますが、それは間違い。顔の筋肉はしっかり使うほうが若く保つにはいいのです」

眼輪筋をほぐし、たるみを解消

 その中のひとつ、「まばたき体操」は、目もとのたるみ&シワ悩みに特化したメソッドだ。加藤さんの下でハウツーを学んだ生徒や、YouTubeで動画を見た多くの実践者が効果を実感している。

「目尻のちりめんジワ解消には、眼輪筋のこわばりをほぐすことが大切。シワを定着させないよう目尻をピンとのばし、まばたきをしましょう」

 目の下のたるみは、眼球を支えていた部分がゆるんで前方に押し出された状態だ。

「目の周りの筋肉を鍛えつつ、眉上を指圧しながらまばたきをすることで、むくみや疲労をスッキリさせます。毎日続けていれば、小さなちりめんジワには2〜3週間で効果が実感できるはず。深く真皮まで達しているシワも、薄くなったり目立ちにくくなることも」

 ポイントは、表情筋は動かしつつも、余計なシワを防ぐために表面の皮膚は引き上げすぎないこと。

子どもの運動会にて。自分の老け顔に愕然とし、真剣に美容整形を考えた加藤ひとみさん

「目もとの皮膚は薄いので、指の腹で軽く押さえるだけで十分。特に乾燥する冬は皮脂分泌量が少ない目もとは乾きがちなので、実践前にしっかり保湿をすると美肌効果も高まります」

 3分以内でできるトレーニングなので、忙しい人でも続けやすい。

早く若い肌を取り戻したいと1日に何回もやってしまいがちですが、運動と同じで“がんばりすぎ”は厳禁。皮膚の伸び縮みを繰り返すことでシワやたるみの原因になります。1日1回、その日についたシワをリセットするくらいがおすすめ。とにかく日々の継続が肝心です」

 まばたき体操を行うタイミングは、入浴時がベスト。

お風呂には毎日入る方が多いでしょうから、そのときにやるのが習慣化しやすいと思います。日中パソコンを使ったデスクワークの方などは硬くなった目の周りの筋肉をゆるめるのに最適です」

 顔老化が進んでしまうと、効果が出るのに時間がかかるので、今のうちから始めてピンと張った若々しい目もとをキープしよう。

目元をくっきり♪若返らせる「まばたき体操」のやり方

 皮膚や表情筋がシワになることを防ぎつつ、引き上げる顔体操にトライしてみて。皮膚を押さえる指に力を入れすぎないように注意を。

(1)鼻根とこめかみを押さえまばたきで目尻のシワのばし

「まばたき体操」(1)鼻根とこめかみを押さえまばたきで目尻のシワのばし

×左右各10回

 片手で鼻の付け根(鼻根)をつまみ、反対の人さし指で目尻を引き上げる。目尻がピンと張っているのを感じたら、パチパチとリズミカルに10回まばたきする。反対側も同様に。目尻に寄る細かいちりめんジワをのばし、シワの定着を防ぐ効果が期待できる。

(2)目の下のたるみに効く“眉上げまばたき”

「まばたき体操」(2)目の下のたるみに効く“眉上げまばたき”

×10回

 目の周りの筋肉(眼輪筋)を鍛えるとともに、疲れ目やむくみの解消にも効果的。両手の中指を眉頭、人さし指を眉尻にそれぞれ当て、指を軽く引き上げる。パチパチとリズミカルに10回まばたきをする。

(3)眉を上に引き上げたまま10秒間、目を閉じる

1日1回

 指の位置は2のままで、目を閉じて10秒間、目の周りの筋肉をストレッチさせて終了。1~3を1日1回行う。

加藤ひとみさん 1962年生まれ。たるみ改善コンサルタント。メスを使わず自力でたるみを引き上げる「顔ダンス」を考案。YouTube「おきゃんママの若見えチャンネル」は登録者数93万人超。
教えてくれたのは…加藤ひとみさん 1962年生まれ。たるみ改善コンサルタント。メスを使わず自力でたるみを引き上げる「顔ダンス」を考案。YouTube「おきゃんママの若見えチャンネル」は登録者数93万人超。

取材・文/遊佐信子 イラスト/やまだやすこ