「自分を振り返るいい機会になりましたね」
報道陣にこう話したのは、SUPER EIGHTの村上信五。12月11日に近畿大学で講演会を開催して、460人の学生を前に、初めての講義を行った。
「講演会のテーマは『芸能活動を超えて広がる、セルフプロデュースとビジネスデザイン』というものでした。講演会にあたって、特別な準備はしてこなかったという村上さんは、学生からの質問にアドリブで答える形式で進行。1問ごとに15~30分程度かけて、笑いも交えながら全4問に丁寧に回答しました。90分間“ノンストップ”で話し続けたにもかかわらず、講義を終えた村上さんは、まだ話し足りなそうな様子でした(笑)」(スポーツ紙記者)
学生からも好評だったという今回の講演会。近大の広報室によると、
「先生が1人の人間、人生の先輩として直球で学生の疑問に向き合う授業は日頃の大学生活ではないので、貴重な講義を受けることができてうれしかったという声が届いています」
村上は、SUPER EIGHTとしての活動に加えて、『ノウタス高槻農園株式会社』の取締役として農業に関する事業に携わり、AIを運用する会社も自ら起業している。
村上が明かしたキャラへの葛藤
2025年4月には、自身の哲学をまとめた著書『半分論』を刊行しており、こうした村上の考えや経験を伝えることによって、
「学生が自身のキャリアデザインについて考える契機とするため、講義をお願いしました」(近大広報室)
2026年で芸能活動30周年を迎える村上。“コテコテ”の関西弁と高いトーク力を武器に、幅広いジャンルのテレビ番組で活躍しているが、講義では、現在のキャラクターを確立するまでの“葛藤”も明かした。
「“関西弁キャラは自己プロデュースとしてやっているのか”と、男子学生から聞かれたときのことでした」(参加した女子学生、以下同)
村上が旧ジャニーズ事務所に入所した1996年ごろの“アイドル”は、音楽をやりながらドラマや映画に出演するのが主で、現在ほど活動の選択肢がなかった。
「しかし、ドラマや映画には“標準語”の役ばかり。村上さんのアイデンティティーである“関西弁”を矯正するべきか悩んでいたそうです」
そんなころ、関西出身の大先輩が、村上を導いたという。
村上が学んだ“キンキの流儀”
「KinKi Kids(現DOMOTO)の2人が、関西弁をオープンにしていたのを見て“これでいいんや”と感じたといいます。それ以来“素”のしゃべり方を出していった結果、視聴者からの反応がよかったそうです」
“キンキ”の流儀から学んだことで、
「年上の共演者や経営者ともフランクに話せるようになったとか。世間にそのイメージが定着するまでは“なれなれしい”と言われることもあったそうですが、相手へのリスペクトを持ってやり続けたことが、今の村上さんの地位を築くことにつながったのでしょう」
報道陣に、再び講義を行う可能性を聞かれた村上は、
「スポットで話をしただけ」
と謙虚な姿勢。それでも、全国の大学生が、村上の“男道”を学べる機会を待ちわびていることだろう。
