俳優としてデビューして半世紀活躍し続ける松平健さん(72)。昨年は大きな節目の年となったことだろう。
「よく続けてこられたな、というのがいちばんの感想です」
そう語る松平さんに、今までとこれからの思いを伺った。
マツケンサンバは「マンネリでいいんです」
「長い芸能生活の中で記憶に残っていることといえば、やっぱり『暴れん坊将軍』を25年間やらせていただいたことです。ただ、それが終わったときには、先のスケジュールが白紙だったので頭の中も白紙になっちゃいましてね」
ぽっかりとあいた心の穴を埋めるように、歌手活動に力を注いだという。
「コンサートやディナーショーを始めたら、『暴れん坊』と入れ替わるみたいに『マツケンサンバ2』(以下、サンバ)がヒットしたんです」
空前のブームとなった『サンバ』が最初にブレイクしたのは2004年。かれこれ20年以上、老若男女、世代を問わず愛され続けている。松平さんご自身も『サンバ』を通して元気をもらっている。
「ずっと同じ振り付けなのでマンネリに思われるかもしれませんが、マンネリでいいんです。歌って踊っているとお客さんが笑顔で迎えてくれるので、舞台に出ると私の気力もみなぎります。老人ホームにも何度か回らせてもらいましたが、皆さんもいい笑顔になって楽しんでくださる。お医者さんにも『脳活にいい』と言っていただきましたよ」
2026年は1月10日から明治座にて、芸能生活45周年を迎えるコロッケさんと共に、『松平健×コロッケ45周年特別公演』がスタートする。
「一部の『暴れん坊将軍』では、コロッケさんの良さを生かしつつ、笑いあり涙ありのお芝居をしっかりお見せします。『暴れん坊』は、白馬に乗って走る時代劇らしいヒーロー物語で、主人公も誰もが知っている八代将軍。時代劇のいいとこどりの作品だと思います」
72歳の“マツケン”、健康の秘訣は
近年では、舞台に若いお客さんも増えているという。
「冒頭で馬に乗って登場すると“キャー”って声が上がるんです。『サンバ』をきっかけに時代劇を見てくれるようになって、再放送のドラマなので私もまだピチピチして若いじゃないですか(笑)。それで気に入ってくださっているのかもしれません」
二部は、松平さんによる待望の『サンバ』をはじめ、コロッケさんによる数々のモノマネまで多彩なエンタメショーが予定されている。公演は25日までの約2週間。多いときで昼と夜の2回公演をこなすなど、エネルギッシュな日々が続く。
それでも、ぐったりと疲れることはないというから驚きだ。72歳の松平さんの健康の秘訣はどこにあるのだろうか。
「60歳を過ぎてからはお酒の量を気にするようになりましたね。いまは、仕事を続けられることに重きを置いているので、健康第一で食事や睡眠に気を使っています」
リフレッシュも兼ねた朝のウォーキングも日課。
「朝日を浴びながら歩くと身体が目覚めますし、地方に行ってもホテルの周りを歩いています。その成果が、いま表れているのかなと思います」
これからも役者として、パフォーマーとして第一線で活躍し続ける松平さん。「仕事を続けられることがなによりの喜び」と、その瞳は輝いていた。
松平健さん 1953年11月28日生まれ。テレビ時代劇『暴れん坊将軍』では約25年にわたり主演を務める。1月10日からは明治座にて特別公演の座長を務める。10月から開催される愛知・名古屋2026アジア競技大会の公式アンバサダー就任。
2026年の幕開けは時代劇とエンタメショーを堪能しよう! 明治座で数々の座長公演を務める松平健と芸能生活45周年を迎えるコロッケがタッグを組み、お芝居とショーの豪華2部構成でお届けする、世代を超えて楽しめるエンターテインメント公演。笑いと感動が渦巻く華やかな舞台が繰り広げられる
【松平健×コロッケ45周年特別公演開催!】
『暴れん坊将軍 The Stage 2 狙われた将軍』
『マツケン・コロッケのゴールデンパラダイスショー』
2026年の幕開けは時代劇とエンタメショーを堪能しよう! 明治座で数々の座長公演を務める松平健と芸能生活45周年を迎えるコロッケがタッグを組み、お芝居とショーの豪華2部構成でお届けする、世代を超えて楽しめるエンターテインメント公演。笑いと感動が渦巻く華やかな舞台が繰り広げられる!
【公演期間】1月10日(土)~25日(日)
【会場】明治座(東京都中央区日本橋浜町2丁目31番1号)
取材・文/荒木睦美
