毎年1月2日、3日に開催されるお正月の風物詩『箱根駅伝』。217.1kmという起伏に富んだ長い距離を、10人のランナーが襷(たすき)を繋いで走りきる――。次の走者へ襷を渡すべく死力を振り絞るランナーの姿に、胸を熱くする視聴者も多いことだろう。そこで、全国の男女500人を対象に「箱根駅伝で感動した『名選手』」についてアンケートを取った。
初代「山の神」と“華のエース”
第5位には、“初代・山の神”こと今井正人(順天堂大学)がランクイン。
往路5区は、国道一号線最高点の標高約874mまでを一気に駆け上る区間。この最大の難所で11人を抜いた脅威の“ゴボウ抜き”が印象に残っているといった声が多く上がった。今井の後にも“山の神”と称される選手は出てきているが、5区で11人を抜いた記録はいまだに破られていない。
「山の神といえばやはり初代だと思う。記憶に残るごぼう抜き」(愛知県・51歳女性)
「元祖・山の神で、5区の常識を覆した人物だから」(東京都・45歳男性)
第4位は、早稲田大学で1993~1996年に活躍した渡辺康幸だ。
箱根駅伝に出場した4年間で3度にわたって“花の2区”を走り、「華がある」と評される走りで世間の駅伝ファンを魅了した。コメントにもあるように、名門・早稲田で1年生からエースとして2区を走ったというエピソードは、まさに“スター”と呼ぶにふさわしい。また、1994年と1995年の2年連続で当時の区間新記録を更新しているのも、特筆するべき点だ。
「花の2区での圧倒的な走りと、外国人選手にも引けを取らない華のある選手だった」(神奈川県・78歳女性)
「瀬古さんを追いつき追い越した、早稲田の英雄。1年生からエースとして活躍したのはすごかった」(北海道・54歳男性)
箱根駅伝“レジェンド”もランクイン
第3位は、青山学院大学の神野大地。
2年生の時は2区で箱根駅伝に出場していたが、神野の名前を世間に知らしめたのは3年の5区での走りだ。2位で襷を受け取った神野は、10キロ地点を過ぎた辺りで先頭の選手に追いつき、しばらく並走。そこから一気に突き放してトップに躍り出ると、辛い上り坂でも集中力を途切れさせることなく走りきり、青学初の優勝を掴み取った。アンケートでも、3代目「山の神」の走りに感動したという声が多くあがっている。
「上り坂で驚異的な走りをしたことから山の神と呼ばれた所」(埼玉県・60歳男性)
「“山の神”として青学の優勝に貢献したから。彼の山登りの走りに感動した」(北海道・61歳男性)
「名前からして山の神って感じで覚えている」(愛知県・48歳女性)
第2位にランクインしたのはレジェンド・瀬古利彦だ。
60代以上で多く名前が挙がった瀬古。1970年代後半に箱根駅伝を走った当時のことを憶えている人も多く、「とにかく速かった」といったコメントがある一方で、マラソンランナーとしての瀬古の功績に言及する声も。
瀬古は数々のマラソン大会に出場し、15戦10勝という偉業を打ち立てている。オリンピックにも出場し、メディアへの出演なども多かった。他の駅伝選手の名前は知らなくても「瀬古さんの名前は知っている」と、ダントツの知名度を誇るのが2位となった理由のひとつだろう。
「早稲田大学の伝統を背負って走っている姿に感動した」(大阪府・70歳男性)
「幻のオリンピックランナー」(埼玉県・39歳男性)
「箱根を走った選手で私でも名前を知っているのはこの人だけです」(埼玉県・58歳女性)
東洋大学を初の総合優勝へ
そして第1位に輝いたのは、チームを4度の往路優勝に導いた柏原竜二だ。
前述のとおり、箱根駅伝最大の難所・5区を圧倒的な走りで魅せたランナーは「山の神」と称されるが、柏原は“2代目・山の神”と呼ばれている。1年生の時に出場した箱根駅伝で5区を走った柏原は、9位でたすきを受け取ったにもかかわらず、前を走る選手を次々と抜き去り、東洋大学を初の総合優勝へと導く快走を見せた。
その後も4年連続で5区を走り、そのすべてで往路優勝を果たしている。「山の神といえばこの人、といった印象が強い」という声も多数上がっており、伝説の走りは多くの人の心に残っているようだ。
「母校の東洋大学を久し振りに圧巻の一位に導いた選手だから」(神奈川県・61歳女性)
「5区の山登りで区間記録を更新し続けるなど、伝説といってもいいほどの記録を打ち立てたため」(愛媛県・45歳男性)
「山の神という言葉が一番似合った選手」(東京都・57歳男性)
アンケートでは、ほかにも留学生ランナーの先駆けだったジョセフ・オツオリや現在マラソンランナーとして活躍する大迫傑、2度の出場経験がある俳優・和田正人など、それぞれの“箱根駅伝”を象徴するランナーの名前が挙がった。
毎年、各区間で数多くのドラマが繰り広げられる箱根駅伝。2026年も例年通り1月2日、3日に開催されるが、一体どんなドラマを見せてくれるのだろうか。新たなスター選手の誕生にも期待したい!
全国の15歳以上99歳以下の男女500人を対象に実施した「箱根駅伝で感動した『名選手』」ランキング
1位:柏原竜二 80票
2位:瀬古利彦 39票
3位:神野大地 22票
4位:渡辺康幸 16票
5位:今井正人 12票
ほかにも、ジョセフ・オツオリ、大迫傑、和田正人、佐藤圭太などが得票
※インターネットアンケートサイト「Freeasy」にて12月中旬、全国の男女500人を対象に実施
