お笑い芸人・キンタロー。が自身のXに投稿した顔まね写真が、この年末、思わぬ形で物議を醸している。
発端となったのは10月24日の投稿。
【本日めでたく12歳(精神年齢)の誕生日をむかえる事ができました】
とつづり公開されたのは、高市早苗首相の顔まね写真だった。
服装や姿勢まで寄せ、さらに【まねて!まねて!まねてあげてまいります!!】と首相就任時のコメントをパロディする念の入れよう。
しかし、この“本気の寄せ”が裏目に。SNS上には、
《極めて不愉快》
《国のために寝る間も惜しんで働く人を茶化す神経がわからない》
《初の女性首相をバカにしてるとしか思えない》
と強い批判が噴出。
前田敦子のものまねでブレイクして以来、幅広いタレントをネタにしてきたキンタロー。だが、相手が「国のトップ」ということもあり、《揶揄している》と受け取られ炎上へと発展した。
ところが、その空気を一変させたのが12月の投稿だ。まず12月20日、芸人・ヒコロヒーの顔まね写真を公開すると、
《顔は似てないのに“空気感”が完全にヒコロヒーで草》
《特徴のとらえ方天才》
と称賛が相次ぐ。
さらに注目を集めたのは、ヒコロヒーがつけているネックレスを首元の皮膚に直接描いて再現していた点。“経費削減”と本人は記したが、この小ワザが逆にクリエイティビティとして評価された。
ミセス・大森の顔マネに《完成度高すぎる》
そして極めつきが、数日後に投稿されたMrs. GREEN APPLE・大森元貴の顔まねだ。
《完成度高すぎる》
《縦眉毛まで激似》
《化粧濃い本人にしか見えない》
と大絶賛。
投稿は450万回以上表示され、いいね数は8万超え。“神回”としてファンの間で拡散される事態となった。同じ「顔まね」で、なぜここまで評価が真逆になるのか。
芸能ジャーナリストはこう分析する。
「政治家とアーティストでは、そもそも受け取られ方がまったく違います。高市首相の投稿は“風刺”というより“揶揄”に見えた。一方でヒコロヒーさんや大森さんの顔まねは、誇張しながらもリスペクトが感じられ、“笑っていいライン”の中に収まっていたのです」
もちろん、擁護する声も根強い。
《キンタロー。の芸風そのもの》
《炎上も含めて表現の自由》
という声も寄せられており、評価は分かれたままだ。
だが、明確なのはキンタロー。の顔まね技術は、賛否を超えて“うまい”という評価。炎上と絶賛は紙一重。今回の一連の投稿は、笑いの世界における“境界線”を浮き彫りにしたといえる。
