問題になっている上野公園の「仕切りなしトイレ」外観 撮影/編集部
12月24日、東京・台東区にある上野恩賜公園に新設された公衆トイレが波紋を呼んでいる。
'23年11月から改築工事を始め、24日正午ごろから利用できるようになった同トイレ。中央に多目的トイレがあり、左右に男性エリアと女性エリアを設置。内部でエリア間を行き来できるようになっており、男女が互いのエリアを見ることも可能な構造だった。
改修が終わる時期やその費用については現段階では未定
問題になっている上野公園の「仕切りなしトイレ」女性用トイレ側 撮影/編集部
そこで上野恩賜公園を管理する東京都の担当部署に話を聞いた。
「こちらで把握している範囲だと“何故、男女間で仕切りがないのか”“入り口が分かりにくい”といったお問い合わせをいただいております」
今回のような設計になったのは、
「公園のトイレとしては新しいデザインで、利用者の方が行き来することで新しい居場所になればというコンセプトで設計されました」
またトイレの改築費用は、
「トイレの改築工事費用は1.9億円になります。ご指摘を受けて簡易的に男女間で行き来できないように対策を行なったため、改修が終わる時期やその費用については現段階では未定となります」
記者は現地を訪問。男女間で行き来できなくなったという点では安心ながら、かなり見栄えが悪い状態になっていたが……。
「今回は暫定的な対応としてトイレの中に仕切りを置いております。今後はみなさんが快適に利用できるように対策していきます」
とのことだった。対策前の写真や動画がSNSで投稿されると「性犯罪が起きてしまうのでは?」と利用者を不安にさせた上野恩賜公園のトイレ。
今後、改築する公共のトイレは今回の反省を踏まえ、デザイン重視ではなく安心して利用できる設計にしてほしいものだ。
