2025年10月の高市政権発足で就任した鈴木憲和農林水産大臣が推し進めている「おこめ券」。とはいえ、必ずしも全自治体が配布しなければならないというわけではない。
政府は補正予算に物価高対策として自治体への交付金、重点支援地方交付金を2兆円計上しているが、交付金でおこめ券や商品券などを配布するかどうかは各自治体の判断に任せるとしている。
全国共通おこめ券は1枚500円だが、実際に使える金額は440円。60円の差額は印刷代などの流通経費の一部として、購入者負担となるということだが――。
物議を醸しているおこめ券
「消費者からすれば、使える金額が目減りしているわけでここに批判が出るのは当然です。中には物価高対策として自治体が使うには非効率だという声も。実際に、大阪府交野市の山本市長はおこめ券ではなくより経費率の低い上下水道基本料金の免除や、給食無償化に使うと表明しています」(全国紙地方部記者)
色々と物議を醸しているおこめ券だが、一方ですでに配布を決定して実施、または準備中の自治体も出てきている。いち早く住民におこめ券を届けたのが、埼玉県吉見町だ。吉見町は2025年12月下旬には各家庭に1人あたり3080円分のおこめ券を配布している。
他にも兵庫県尼崎市などおこめ券を採用している例はあるものの、全国的には未定及び見送りとしている自治体が多いようだ。
「例えば兵庫県相生市は、全市民に1人あたり1万円分の商品券配布を決定しました。また東京23区でもギフトカードやデジタル商品券などの選択肢の中におこめ券が入っている墨田区を除き、ほとんどの区がおこめ券を配布しない方針です」(前出・全国紙地方部記者)
国民からも《おこめ券もらうなら商品券の方が断然いい》といった声が多くあがっており、「色んなところで中抜きできるおこめ券なんか、癒着でしかないからいらん」「物価高対策でおこめ券って、国民をバカにしてるのか」
とおこめ券そのものに対して批判する声も。また、「1万円貰ったからって、昨今の物価高には全然対応できないのよ」「ばら撒きはいいからとにかく減税してくれ」
など、そもそもの物価高対策へ苦言を呈する声も上がっている。
国は各自治体へ、1月23日までに実施計画を提出するよう求めている。まだ決定していない自治体には、少しでも国民にとって納得感のある交付金の使い道を決めてもらいたい。
