不動産会社、美容クリニック、自動車メーカー……名だたる企業に混じり、放送中のテレビドラマのタイトルが国技館内で読み上げられた。
《テレビ朝日木曜ドラマおコメの女、主演松嶋菜々子、主題歌「鏡よ鏡」》
大相撲初場所で『おコメの女』懸賞旗
11日に初日を迎えた大相撲初場所。大関・琴桜と前頭筆頭・義ノ富士の一番で、ドラマ『おコメの女―国税局資料調査課・雑国室―』(テレビ朝日系)の懸賞旗が掲出された。同ドラマは8日に放送がスタートしている。
「大相撲では幕内の取組において、希望の力士の取組に懸賞を懸けられます。懸賞を懸けると、取組前に土俵上で呼出しが懸賞旗を揚げて周る。また懸賞を提供した企業・団体名が読み上げられます。応援であり、懸賞金を出す形での広告ですね。
特に“永谷園のお茶漬け”の懸賞がよく知られており、多くの人のイメージにあるかと思います。近年は高須クリニック、タマホームなども多いですね」(スポーツ紙記者、以下同)
懸賞にかかる費用は懸賞旗1本につき7万円(税込み)。
「スポンサー名は活字で“15文字以内”と定められています。そのため今回の『おコメの女』は2本分の懸賞を懸けたことになります」
1本は主演の松嶋菜々子の写真をメインにしたもの。もう1本は主題歌を歌う斉藤和義の写真をメインにしたものが掲出されている。
「大相撲で民放のドラマが懸賞を懸けることは異例。テレビ番組というくくりで、古くは先日亡くなられた久米宏さん司会で'80年代に放送されていた番組『TVスクランブル』の企画、2017年のフジテレビの番組『バイキング』くらいでしょう。
ちなみにNHKでは宣伝広告を基本的に流せないので、放送上では懸賞旗が映るタイミングでカメラは引いた形で土俵を映し、そこに力士の四股名が画面に大きく表示されたり、これまでの取組の結果が表示されたりするので、テレビではそれほどハッキリとは見えない形となっています。ただ、今は大相撲はネットテレビの『ABEMA』でも配信されており、そちらでは今回のドラマの懸賞旗のところでむしろ寄って映していましたね」(前出・スポーツ紙記者)
テレビ朝日に聞いた懸賞旗掲出の経緯
11日の初日に掲出された『おコメの女』懸賞旗は多くの人の注目を集めた。
《相撲の懸賞旗でドラマのPRって初めて聞いたぞ》
《NHKでテレ朝の番組宣伝してくれるの?いいの?これ考えた人、すごいアイデアマン》
《相撲はあまり見ませんが、斎藤和義さんと松嶋菜々子さんの懸賞旗は是非見たい》
「『おコメの女』の懸賞旗は25日の千秋楽まで掲出されるとのことです。下世話な話ですが、懸賞旗は15日間の1場所15本で税込み105万円。『おコメの女』は1取組2本なので、その倍の210万円となりますね」(前出・スポーツ紙記者)
『おコメの女』の“コメ”とは、国税局資料調査課の隠語。“料”のコメ偏からそう呼ばれるようになった。さらに“お米”は相撲用語・隠語で“お金”のことを指す言葉でもある。ドラマのタイトルから相撲とは非常に親和性があるともいえる。
そんな『おコメの女』を放送するテレビ朝日に、今回大相撲に懸賞旗を掲出することになった経緯や理由について話を聞いた。
「近年の大相撲の盛り上がりと、弊社視聴ターゲットとの親和性を考えたときにぜひ一度挑戦してみたいと実施いたしました。『おコメの女』という番組タイトルのキャッチーさ、松嶋菜々子さんのビジュアルの強さから、主題歌の斉藤和義さんのビジュアルと併せて掲出させていただきましたが、予想以上の反響をいただきうれしく感じております」(テレビ朝日広報部、以下同)
初場所は25日に千秋楽を迎えるが、今後、ほかのドラマや番組でも懸賞旗を掲出される予定は?
「今後については何も決まっておりません。今後ひとつの事例としていろいろな番組で検討することはあるかもしれません」
数あるテレビ朝日で放送の番組・ドラマの中で、なぜ今回『おコメの女』となったのか?
「今回は『おコメの女』の宣伝戦略の一環としてターゲットとの親和性や番組の相性から実施を検討したため、他番組から選ばれたということではございません」
初日は琴桜関と義ノ富士関の一番で掲出となったが、掲出は“特定の力士”に対して行われたもの?
「最も宣伝効果が高いと思われる取組を日毎に検証・勘案し、掲出させていただいております」
SNSを見る限り好意的な反応が多く話題となっており、すでにその効果はてきめんといえる。それはどの程度“視聴率”という他局との取組に反映されるか。
