女性アナの退職ラッシュが止まらない。
TBSは小倉弘子('24年12月)、加藤シルビア('25年2月)、宇内梨沙('25年3月)、良原安美('26年1月)と約1年で4人が、フジテレビも椿原慶子と永島優美('25年3月)、岸本理沙('25年6月)、藤本万梨乃('25年12月)が立て続けに退社。さらに日本テレビの岩田絵里奈、NHKの和久田麻由子も退職予定だと報じられた。
「局アナは激務。だけどフリーになれば、局の意向ではなく自分のペースで働ける。受け入れ先が決まれば、巨額な契約金が動く。収入が何倍にもなる。フリーになるメリットはやっぱりありますよね」
と言うのは、放送作家の山田美保子さん。とはいえ、お気に入りのアナが局を去ってしまうのは寂しいところ。そこで、30代~60代男女500人にアンケート。あなたが辞めないでほしいと思う女性局アナは?
男性人気抜群でバラエティーで活躍
5位は弘中綾香(34)。
アンケートには、「バラエティー番組で面白い役割を果たしているので、独立して見られなくなるのは悲しい」(埼玉県・53歳・男性)、「バラエティーのトークが最高!」(北海道・64歳・男性)とのコメントが。計26票で、男性票を多く集めた。
'13年、テレビ朝日に入社。『あざとくて何が悪いの?』や『激レアさんを連れてきた。』をはじめ、バラエティー番組での活躍が目立つ。
「タレントにも平気でツッコめるし、田中みな実さんと並んでも遜色なく面白いことが言える。小動物系で男性に人気なのもわかります」(山田さん、以下同)
'23年に第1子を出産。半年で仕事復帰を果たしている。
「時代が変わって、最近は出産が退職の理由にならなくなってきた。彼女のように、産後また仕事に戻るパターンが増えた気がします。
ただ年齢を重ねてバラエティーで残っていける女性アナウンサーってなかなかいないので、ネックになるのはそのあたりでしょうね。例えば報道など、違うジャンルの仕事に移行できるのか。今の彼女からはちょっと想像がつかないけれど……」
4位は江藤愛(40)。
「安定感があり人柄も良さそうで好感が持てる」(広島県・46歳・男性)、「勉強熱心で下調べを怠らない」(神奈川県・62歳・女性)、「もはや女神のよう」(山口県・53歳・男性)と、28票獲得。
'09年、TBSに入社。同期に田中みな実がいる。
「同期がわーっと売れちゃうと、ちょっとへこむこともあるはず。田中みな実さんに押されぎみだったせいもあって、それで仕事があるということをものすごく大事にしている気がします」
『ひるおび』『CDTV ライブ!ライブ!』などレギュラー多数。その実績が認められ、'21年に管理職に昇進している。
「若くして役職がついて、TBSに骨を埋めるつもりでいるのでは。彼女は局アナだからこそ輝いている人で、彼女自身そう認識していると思う。働かせすぎという声がある中で、いただいた仕事を全うしますという姿勢を貫いている。まさに局アナの鑑」
ベテランならではの貫禄が落ち着く
3位は大下容子(55)。
「強すぎず弱すぎず、落ち着いた物腰で、言うときはハッキリ言う。何か安心する」(大阪府・52歳・女性)、「機知に富んで、出しゃばらず、声も対応も落ち着いてる」(兵庫県・58歳・女性)、「しっかりしていて安定感のある、民放のアナとしては珍しい落ち着いた話し手」(茨城県・61歳・男性)と、31票。
1993年、テレビ朝日に入社。『大下容子ワイド!スクランブル』でお昼の顔に。
「『ワイド!スクランブル』は10時25分スタートだけど、彼女は5時に局入りするそうです。それでニュースを全部チェックして、番組に臨んでいるのだとか。本当にまじめで、偉ぶらないし、人柄も良い」と、山田さんも大絶賛。
冠番組を持ちつつ、後進の育成にも力を入れる。
「番組内で大下さんが『続いては小木(逸平)アナウンサーのコーナーです』といつも名前を言っていて、彼女に『どうしてわざわざ名前を言うの』と尋ねたら、『視聴者の方に彼を覚えていただくためにあえて名前を入れている』とのことでした。
その後、小木アナがすごく売れた。そういうことも含めて、大下さんの存在は、後輩アナにとってすごい励みだろうなと思います。シングルを貫きつつ、キャリアを重ねているのもカッコいい。もはや彼女が局を去るなんてことは考えられない。辞めるとしたら、定年では?」
2位は鈴木奈穂子(43)。
「NHKらしくクリーンで爽やかなイメージ」(新潟県・67歳・女性)、「アナウンス力はもちろん、ユーモアもあり共演者とのやりとりも軽妙で楽しい」(北海道・56歳・女性)、「落ち着きのある振る舞いでNHKの顔としてふさわしいと思う」(東京都・55歳・女性)と、37票。
'04年、NHK入局。'21年より『あさイチ』の司会に。
「『あさイチ』では、彼女自身年齢的にすごく疲れたりする、料理は手抜きで時短料理になりがちなど、正直にお話しされていて好感が持てます」
『紅白歌合戦』の司会を2年連続で担当し、お茶の間の認知度を高めた。しかし山田さんは「紅白はちょっと残念。あまりいいところがなかった」と苦言を呈す。
「曲の前に間が空いて、一緒に司会をした綾瀬はるかさん、有吉弘行さん、今田美桜さんの司会が下手だと言われてしまった。セットチェンジに時間がかかったわけだけど、本来なら鈴木さんがコメントでつながなければいけなかったはず。
彼女は自分が自分がという人でもないから、ものすごく遠慮がちだった。良くも悪くもすごくわきまえた人で、ザ・局アナという感じがします」
女性アナらしくないところが人気
1位は水卜麻美(38)。
「女性アナらしくなく、食レポも見ていて気持ちがいい」(大阪府・54歳・女性)、「日テレの顔ともいうべき存在」(東京都・57歳・女性)、「女性アナにありがちなギラついた感じがなく、ちゃんと番組の進行などアナウンサーとしての仕事に徹している」(東京都・47歳・女性)と、115票を集めた。
'10年に日本テレビ入社。'11年より『ヒルナンデス!』のアシスタントを務め、現在は『ZIP!』の総合司会。
「エンタメの人なのかと思いきや、しっかりニュースも読んでいるし、冒頭の季節のご挨拶もきっちりお話しされる。人気アナなのに、決してゲストになれなれしくしない。アナウンサーとしての一線を引いていて、素晴らしいなと思います」
と山田さん。これだけ人気者となると、フリーのお誘いも多そうだが──。
「ミトちゃんに限ってフリーはないと確信しています。もともと彼女は他のキー局に全部落ちていて、拾ってくれた日テレに尽くしてる。ただ気になるのが、中村倫也さんと結婚されたこと。
俳優と局アナの組み合わせはあまりなく、ご夫婦で仕事のバランスをどう話しているのか気がかりではあるけれど。彼女はとにかく働くのが大好きで、『24時間テレビ』で総合司会をぶっ通しでしても、翌朝元気に出てくるくらい。愛社精神があり、局アナを全うしてる」
フリーで輝く人もいれば、局アナで輝く人もいる。その違いは何なのか。山田さんがランキングを振り返る。
「みなさんまじめで、愛社精神が強い。そして局のアナウンサーであるということを非常にわきまえてお仕事をされている。そこに局アナで輝く人の共通点があると思います」
見事トップ5に輝いた彼女たちの、局アナとしてのさらなる活躍に期待したい。
取材・文/小野寺悦子
