『略奪奪婚』(テレビ東京)に出演中の内田理央(左)と中村ゆりか

 深夜枠でかつての昼ドラのような“不倫ドラマ”ラッシュが続いている。

WEBでヒットした漫画を映像化

 夫の子どもを身ごもった不倫相手に元妻が復讐する『略奪奪婚』(テレビ東京系)、別々の恋人がいながら肉体関係にある2人が秘密の関係に溺れていく『本命じゃなきゃよかったのに』(毎日放送)、セックスレス夫婦が互いに浮気に走る『この愛は間違いですか~不倫の贖罪』(テレビ東京系)など、1月スタートの深夜ドラマも、不倫ものが盛りだくさん。

 なぜそんなに多いのか。ドラマに詳しいライターの津田春子さんは、

「最近の深夜ドラマはWEBでヒットした漫画を映像化したものが多いので、その影響もあるでしょうね」

 冒頭に挙げた3作もWEBコミックが原作だ。

「不倫の背徳感やスリルはストーリーの起承転結として落とし込みやすいんですよね。最終的に悪いことをした側が制裁されスカッとする展開なのも同様。ただ『略奪奪婚』のヒロイン・千春(内田理央)の初回の悲惨さは、その後に訪れるカタルシスが味わえたとしても“ひどすぎる!”と思いましたが(笑)」(津田さん)

 不倫ドラマとひと口に言うが、「時代とともに変化している」と津田さんは続ける。

「平成の時代は『失楽園』(1997年・日本テレビ系)が代表するように“不倫は文化”で美徳かのようなドラマが好まれました。『Age,35恋しくて』(1996年・フジテレビ系)では不倫カップルが結ばれ、幸せになるハッピーエンドと、今では考えられない展開。『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(2014年・フジテレビ系)ではサレ妻のほうがまるでヒールのように描かれていました。

 それが令和になると一変、不倫した側が制裁を受ける作品が増えていきます。芸能界でも不倫が巨悪のごとく叩かれる風潮になったのもこのころからのように思います」

 放送枠も変化していく。

「視聴者が不倫に寛容だったころはゴールデン帯で放送されていましたが、『夫の家庭を壊すまで』(2024年・テレビ東京系)や『サレタガワのブルー』(21年・毎日放送)に代表されるサレ妻・サレ夫の復讐劇となると深夜ドラマ枠に。これらはもう昼ドラの夜バージョンだともいえます。ターゲットを女性、とりわけ主婦層に絞っているんじゃないかと。

 昔は深夜ドラマは若者向けが多かったですが、今はリアルタイムよりも配信で視聴する人が多いですからね」(津田さん)

 不倫ドラマといえどもさまざまな形があるようだ。サレ妻・サレ夫の愛憎劇が主流の今だが、今後新しい形の不倫ドラマがまた生まれる!?