宝泉薫さんによる『週刊女性』の名物連載「人生アゲサゲ分かれ道」。今、ニュースな長澤まさみさんを取り上げます!
もうひとつの「セカチュー婚」に期待
年末年始、相次いだ芸能人のおめでたいニュース。なかでもサプライズだったのが、長澤まさみと映画監督・福永壮志の結婚だ。
情報が事前に漏れることもなく、さすがはNHKの大河ドラマで、たびたび忍びの役を演じた人、である。また、
《お互い支え合いながら日々の生活を大切に、これからの人生を一歩一歩丁寧に歩んでいこうと思っています。まだまだ未熟な二人ではありますが、これからも温かく見守っていただけたら幸いです》
というコメントも、手堅くてツッコミどころがない。さらに、相手はもっぱら海外で活躍する人とあって、格差を取り沙汰されにくいのも絶妙な選択といえる。
なにせ、芸能人の結婚は世間の大きな関心事。年齢や収入、学歴、身長、顔などのバランスによっては、すぐに揶揄されてしまう。「人の不幸は蜜の味」というのは、その逆もまた真なりで、過度な幸せアピールは当事者以外をイラッとさせるのだ。
最近、そのパターンにハマったのが、元SKE48の松井珠理奈だ。東海地方の人気グループ「ボイメン」ことBOYS AND MENの辻本達規と結婚して、会見を開いたが、ネットではケチをつける人も。金屏風や和装といったザ・芸能界的スタイルが「時代遅れ」「誰も知らないような男と結婚したのに」などと皮肉られてしまった。
とはいえ、長澤ももっと若いころなら、もうちょっとハシャいでいたのではないか。2005年のドラマ『優しい時間』(フジテレビ系)で共演した嵐の二宮和也と熱愛を報じられ、5年くらい交際していたとされる。
ややこしいのは、両者がその後も超のつく人気者だということだ。長澤が『VS嵐』(フジテレビ系)に出演するたび、ネットがざわつくことに。ふたりの絡みはなく、二宮のぎこちない態度が話題になったりした。
そんな経験から学んだのか、長澤は「仕事が恋人」「芝居と結婚した女」的スタンスに移行。それゆえ、今回の決断が世間を驚かせたわけだが、相手が映画監督なので、伴侶の選び方としては違和感はない。
ダウンタウンの松本人志と浮名を流した常盤貴子が、最終的に演出家の長塚圭史と結婚したのと似た流れだ。芸能人やスポーツ選手などと違って、相手が表にあまり出ない人だと、もし離婚しても騒がれ方が小さくて済むのもメリットだろう。
ただし、である。スターカップルの数億円披露宴生中継とか、一般人でもハデ婚とか、そういうのが当たり前だった時代を覚えている者としては、最近の控えめな結婚事情がやや物足りなかったりする。
せめて長澤単独でも会見を開けば、盛り上がったのではないか。それこそ、出世作『世界の中心で、愛をさけぶ』に引っ掛けて「ここで愛を叫んでください」なんてむちゃ振り質問も飛んだりしそうだ。そういうのを見て結婚に憧れる若者もいるはずだから、日本の将来にもたぶんプラスになる。
もっとも、こればかりはそれぞれの価値観だから、ここはもうひとりの「セカチュー女優」に期待したい。ジェシー(SixTONES)と熱愛中とされる綾瀬はるかだ。このふたりなら、会見で愛を叫ぶくらいのことはやってくれる気がするが、どうだろう。何はともあれ、スターのおめでたいニュースは世の中を明るくする。今年は、そういうニュースが増えることを願いたい。
とはいえ、この連載的には、いじって笑えるスキャンダルもないと困るわけだがーー。
ほうせん・かおる アイドル、二次元、流行歌、ダイエットなど、さまざまなジャンルをテーマに執筆。著書に『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『平成の死 追悼は生きる糧』(KKベストセラーズ)。
