ウクライナ出身の新大関・安青錦が、1月22日の大相撲初場所12日目で熱海富士との2敗対決を制し、10勝2敗で単独トップに立った。2場所連続優勝へ向け、また一歩前進した形だ。
大きな反響を呼んだ皇后雅子さまの文書
「注目が集まった熱海富士関との2敗対決では、195キロの相手に対しても安青錦関はひるまず前へ出続けました。立ち合いから低く当たり、離されてもすぐに距離を詰め、最後はもろ差しから一気に寄り切り。体格差をものともしない粘り強さが光った一番でした」(スポーツ紙記者)
そんな安青錦といえば、昨年12月9日に62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さまの「お誕生日に際しての文書」にも名前が挙がったことが記憶に新しい。
雅子さまは文書の中で、激動する国際情勢に触れられたうえで、「九州場所で安青錦関が初優勝し、祖国ウクライナの戦乱を逃れて日本にやってきた高校生が、一心に稽古を重ね、日本の伝統である大相撲で大関まで昇進したことに感銘を受けました」とつづられ、その一文は大きな反響を呼んだ。
この思いがけない雅子さまからのお言葉に対し、安青錦は「びっくりしました。全然顔じゃないのに(そのように言ってもらえて)うれしかった。これからも頑張りたい」とコメント。“顔”とは相撲界で“分不相応”を意味する隠語で、謙虚さがにじむ受け答えに、さらに好感度が高まった。
注目を集めた安青錦の“まわし”
この日、もうひとつ注目を集めたのが安青錦の“まわし”だ。
「安青錦関は前日まで、しこ名を思わせる青のまわしを締めていましたが、この日は黒に替えて土俵に上がりました。実は、師匠の安治川親方が元関脇・安美錦時代に使っていたまわしを、4日前に譲り受けたそうです。
ウクライナにいた頃から安美錦の相撲を見てきたという安青錦関にとって、取り口も似ている親方は特別な存在。譲り受けて以降は“着けられる機会があったら、着けたいと思っていた”と、連日朝稽古でなじませてきたそうです」(前出・スポーツ紙記者)
師匠との絆がにじむ黒いまわしで挑んだ今回の白星に、ネット上では
《安青錦は親方の指導が素晴らしいんだろうな。そんなに体がデカいわけでないのに、低く当たって清々しい相撲をとってくれる》
《自分の型を持ってる安青錦は強いな。昔の力士を見ているようだ》
《安青錦は間違いなく横綱候補の器だと思う》
《来場所は綱取りか!?これでまだ21なんだもんな。とんでもないな》
など称賛の声が相次いでいる。
ちなみに、まわしは基本洗わない。水に通すと生地が弱くなり、本来の役割を果たせなくなるためだが、「水に流さない」というゲン担ぎの意味もあるという。そんな特別なまわしを師匠から受け継いだ安青錦。連勝Vへ向け、さらに勢いを増していきそうだ。
