女優・浜木綿子といえば、どんな役とシーンが思い浮かぶだろうか? 宝塚の可憐な娘役、背中で泣く夜の女役、夫に三くだり半を突きつける痛快な妻役、息子のために奮闘するおふくろ役、事件を解決に導くスゴ腕の監察医……。これまで、さまざまな役を演じてきた浜さんが“仕事”という舞台を降りてから、今は自分の人生というステージを謳歌している。そんな浜さんの暮らしぶりをご紹介する連載。第二回は、浜さん流の「健康の秘訣」を明かしてくれました。
こんにちは。浜木綿子です。みなさん、お元気ですか? 私は普通に元気でおります。
今年は午年ですね。馬は「前進」「飛躍」の象徴ですから、新しい抱負や目標がある方は百万馬力を注がれたら、きっとウマくいきますよ。
私が健康でいるために気をつけているのは、バランスのいいお食事です。量は少ないですが、朝昼晩と3食いただきます。朝は7時ごろ起床して、ご先祖さまに手を合わせ、神様にご挨拶をします。そして、お白湯をいただき、「あいうえおあお、かきくけこかこ」と、五十音を小さな声で読みます。
日課は「宝塚体操」
毎朝、必ずいただくのが大好きなミニトマト。小さくてカワイイ。熟してもおいしい。いろんなお料理に“色”を添える食材。食卓にミニトマトがあると「脇役でもチャーミングだね!!」って声をかけたくなります。お芝居でも脇役の方がよいと主役が引き立ちますからね。
最近はヨーグルトにハチミツときな粉を入れていただくのが好きになりました。季節のフルーツも欠かせません。
お昼はおにぎり。具は昆布、鮭、タラコなど。夏はおそうめん。黒豆や梅干しも大好き。お豆さんは身体にいいですし“さんづけ”するぐらい身近で、よく食します。お友達にも「お豆ちゃん」と呼んでいる方がおりまして……、話がそれましたね。
以前は舞台やテレビドラマのお仕事が多かったので、揚げ物が入ったロケ弁や出前の店屋物は散々いただきました。なので今はスーパーなどに、6歳下の妹と一緒に行って、いろんな食材を選ぶのが楽しくって。私はマンションにひとり暮らし。妹は隣の部屋に住んでいますので、2人分を買います。
夕食は妹が作ってくれますので助かりますが、私も「たまには作るわ」と言うと「お姉さんはおっちょこちょいだから、火事になったら大変」ってピシャリと止められます。妹も高齢ですから面倒くさいと思いますが。
私はお酒が大好きで、若いころはブランデーをひと晩で1本空けたこともありました(ハズカシーッ)。ウイスキーの水割りなら、かなり飲めましたね。でも今は、ときどき焼酎の水割りをほんのちょっと。小さなチョコレートやお饅頭をいただきながら。大好きなショパンの曲を聴いてベッドに入ります。ひとり暮らしでも豊かな感じがしますでしょ?(笑)
私は散歩が大好きで、健康のためもありましたが、以前は近くの公園をよく歩きました。雨の日はフード付きレインコートを着て、週3回。速足で4キロぐらいが目安。今はゆっくり家のまわりを歩きますが、転びそうで、ちょっと怖い。ゆっくりゆっくり歩くと、みんなに抜かれてしまって情けない。でも、いいの。カタツムリでも1年かければ富士山に登れるそうですから。……カタツムリ、関係なかったかしら(笑)。
夕方の日課にしているのが「宝塚体操」です。私が勝手にそう呼んでいるのですが。宝塚時代は脚を後ろに上げて、それを肩に乗せ、前まで持ってくるくらい柔らかでしたねぇ。両脚は180度開きました。前屈すれば頭はもちろん、お腹もペターって床につきました。今は、とてもできませんけど、あおむけになって両脚を天井に向けて伸ばし、左右に開いたり、振ったり。宝塚のころから足腰を酷使してきたので、かなり弱っていますが日々体幹を鍛える努力を少しはしております。
舞台に立っていましたときは一日中、劇場にいた気がします。3時間の演目を1日2回公演とか。あっという間に一日が終わってしまう感じでした。今は一日一日が穏やかで、時間も自分のためにだけ使えて、好きなことができて。年を重ねても、こんなにいいことがあるのですね。うれしい!! このように年相応に元気で過ごせる秘訣は「イヤなことはしない、人と比べない」でしょうか。小欲知足でね!! では、またネ。
’95年に橋田賞などを受賞。2000年に紫綬褒章、’14年に旭日小綬章を受章。
※いつも元気で健康な浜さんのエッセイは隔号に掲載予定。次回は、2/10(火)発売号です!
