大谷翔平(2023年)

 3月に開幕する「WBC2026」で“蚊帳の外”に追い払われていた地上波テレビだが、ついにネット配信への擦り寄りを始めた。日本テレビが発表したのは、国内の独占放映権を持つNetfix(ネットフリックス)からの中継制作の受託ーー。

 米動画配信大手のネットフリックスがNPB(日本プロ野球機構)、NHKや民放連を差し置いて、WBC主催のMLBと独占パートナーシップを契約したのが2025年8月のこと。これで大谷翔平投手(31、ロサンゼルス・ドジャース)ら、野球日本代表「侍ジャパン」が出場するWBCの試合を地上波中継できなくなった。

 ようやく事態を飲み込んだ民放連は大慌ても後の祭り。なんとか日本代表チームの試合だけでも地上波放送できる道を模索するも、ネットフリックスとは交渉の席すらつかせてもらえない。そんな中で日テレが漕ぎ着けたのが、隙間を縫うようなネットフリックスとのパートナー契約

《ついに日本の地上波テレビ局がNetflixの下請けに。》

 これに反応したのが“ホリエモン”こと堀江貴文氏(53)。日テレが動画配信サービス会社の“下請け”になるとしたのだ。今回の日テレとネットフリックスの連携だが、広告代理店の営業担当者によると、

「なんでも東京ドームで開催される1次ラウンドの日本戦4試合、決勝トーナメントを含めた計15試合の中継制作を請け負うとのこと。ネットフリックス番組を制作する制作会社として日テレが雇われた、つまり“下請け”とも言える立場です。

 また試合中継のほか、大会を盛り上げる特別番組の制作プロモーションも担います。しかし、肝心のWBC本戦を生中継できるわけではなく、日本の試合時には並行してタレントらが賑やかす“応援番組”を放送する可能性もあります。いずれにしても、視聴者をネトフリに誘導させるような宣伝番組となるのでは」

下請けでもWBCに関わりたい日テレ

米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と妻の真美子さん(写真 共同通信)

 まさに「続きはネットフリックスで」とばかり、ネット配信会社のサブスクのための“下請け”として、地上波テレビが汗をかく時代になったということか。そこまでしてWBCに関わりたい、日テレの思惑とは?

「ズバリ、大谷翔平でしょう。日テレさんはMLBレギュラーシーズンも、朝の『ZIP!』に始まって午後の『ミヤネ屋』、夕方のニュースでも連日にわたってドジャース、大谷特集に割く時間が多かった、民放の中でも“大谷推し”がより強かった印象です。

 実際、ドジャース戦がある日とない日での視聴率も違っていたようで、ついにポストシーズンでは『ZIP!』を短縮放送してまでフィリーズ戦を緊急中継したほど。大谷に携われるチャンスがあるのなら、下請けでもなんでも辞さない方針なのでしょう」(前出・営業担当)

 しかしながら日テレ、そんな“執着”ぶりがトラブルを招いたのは記憶に新しい。2024年、ロサンゼルスに新居を構えた大谷への取材活動がエスカレートし、フジテレビとともに大谷サイドの怒りを買って取材パスを凍結されたことも報じられた。

 大谷の活躍が見たいのは山々だが、テレビ局による過剰すぎる扱いに“大谷ハラスメント”なる言葉も生まれた。WBCは、地上波での放送がないくらいが実はちょうどいいのかもしれない。