壮大な自然と美しい北欧デザインで知られるフィンランドだけど…… ※写真はイメージです

 日本社会の現状に、「遅れてる! 海外ではありえない!」なんて目くじらを立てている人もいますが……。いえいえ、他の国の皆さんも基本は一緒! そんな、「衝撃」「笑える」「トホホ」がキーワードの世界の下世話なニュースを、Xで圧倒的な人気を誇る「May_Roma」(めいろま)こと谷本真由美さんに紹介していただきます。

 元ミス・フィンランドを次々擁護……。「アジア人差別行為騒動」はなぜ起こったのか。

フィンランドは「地方の価値観が強い」国

 2025年のミス・フィンランドに選ばれた女性が、アジア人を揶揄する差別的ジェスチャーである目尻を指で引き上げる「つり目ポーズ」の写真をSNSに投稿し、強い批判を浴びました。

 結果、彼女はミス・フィンランドを剥奪されたわけですが、一部の政治家たちが「過剰反応だ」として、自ら同じようなつり目ポーズの写真を上げ、世界的に大炎上してしまいました。「こんなバカがいるのか」と皆さんも驚いたと思うのですが、世界にはまだまだいるんですよね、こういう人たちが。

 おしゃれなデザインで知られるように、フィンランドは洗練されたイメージがありますが、首都・ヘルシンキをはじめ国際的な都市は数えるほどしかありません。日本のように地方都市が発展しているわけでもないので、基本的に「地方の価値観が強い」国なんですね。

 そのため国際的な意識はあまり高くなく、こうした差別的な言動を躊躇なくしてしまう人が珍しくないのです。だから、「何が悪いの?」となる。日本でも、地方の県議会議員や市議会議員で、いまだにセクハラやモラハラを平気でやってしまう人がいるじゃないですか。感覚がムラ社会のままだからこそ、「昔は狭い価値観の中でなら見逃されたかもしれないけれど、現代ではやってはいけないこと」をしてしまうわけです。

 ちなみに、私が今住んでいるロンドンで人種差別的なことをする人はめったにいません。ただし、前述したように、フィンランドだけでなく、イギリスでも国際感覚に乏しい地方ともなれば、差別的ジェスチャーを平気でする人も珍しくない。もし仮に、あなたが旅先でそうしたジェスチャーをされた場合は、ムキになって抗議などはせず、その場から立ち去ることをおすすめします。

 というのも、そういうことをしてしまう人は、“おちょくる”感覚以上に“よそ者に対する威嚇”といった感覚でポーズを取っている可能性があるからです。私なんかは、「あ、この人ヤバい人だ。襲ってくるかも」と思っちゃう。ですから、変な正義感を振りかざさずに、その場から逃げるようにしてください。

 とはいえ、地方であっても観光名所などがある場合は、国際感覚がそれなりにあるので大丈夫。むしろスリや詐欺のカモにされないように気をつけてくださいね。

谷本真由美 たにもと・まゆみ 1975年、神奈川県生まれ。著述家。元国連職員。ITベンチャー、コンサルティングファーム、国連専門機関、外資系金融会社を経て、現在はロンドン在住。X上では、「May_Roma」(めいろま)として舌鋒鋭いポストで人気を博す。著書に『世界のニュースを日本人は何も知らない』シリーズ(ワニブックス【PLUS】新書)など著書多数。