2月8日に投開票が実施される衆議院議員選挙の選挙運動もいよいよ大詰め、各政党の候補者もライバルを出し抜くべく、“あの手この手”の情報戦を仕掛けてーー。
2月1日、衆院選を左右する、高市内閣を揺るがしかねない“爆弾”を投じたのは、東京27区で立候補する国民民主党・須山たかし氏(45)。出演したYouTubeチャンネル『ReHacQ−リハック−【公式】』で議論を交わした、同じく自民党の候補者・黒崎ゆういち氏(49)に矛先を向けた。
「今日どこかの記事で見たんですけれども。(飲食料品の消費税率を2年間限定でゼロ)その後に消費税を10%から12%に上げるということが、いま政府のなかで議論されてるということを見たんですけど、実際にこれどうなんですか?」
高市早苗首相が衆院選で掲げる、飲食料品にかかる消費税率を2年間限定で10%から0%に引き下げる公約。2026年内の実施に向けて検討を加速させる減税案だが、国民民主の須山氏によると、逆に12%に引き上げるというのだ。
須山氏が目にしたであろう、2月1日にWebメディア『MINKABU』が配信した【一部で浮上した消費税12%説】なる記事。なんでも、
【政府内では「2年間限定」で食料品の消費税率ゼロ化をした場合、それを元に戻した後に全体の消費税率を現行の10%から2%引き上げ、合計12%とする案が一部で浮上していることがわかった。】
「きてないわけではありません」
2年間の“消費税ゼロ”期間の終了後、政府内で現行10%から12%への引き上げを講じていると報じたのだ。この政府案が浮上した“ソース”こそ記されていないが、仮に事実とすれば、消費税ゼロの公約を信じて投票する有権者、国民への背信行為にもなりかねない増税案。
選挙戦での有利が伝えられる自民を叩く“武器”とばかりに、国民の須山氏が飛びついたわけだ。
突然の増税案を追及されて困惑する黒崎氏は、「(話が)きてないわけではありません」「公式的には、(12%に上げる)そういった発言はないはずなので、あくまでもマスコミの報道レベルなのか、それとも噂レベルなのか、そこは私たちは認識していません」と、再三にわたって追求する須山氏に曖昧な返答を繰り返すのみ。
すると番組終了後、須山氏は自身のXにて即、
《真実かどうか知りたくて質問したら、自民候補にも話が来ていると。ただ、税率は選挙が終わってから決めると。 公約にも掲げず、増税をきめているのであれば、減税詐欺じゃないのかなと思います。》
高市自民による“減税詐欺”との強い言葉を用いて投稿。同じく国民民主の参議院議員・足立康史氏(60)もこれに加勢。
《自民党が、解散総選挙前に、唐突に ・食料品の消費税ゼロ ・給付付き税額控除(消費税の逆進性対策) を言い出したのは、消費税率を10%から12%に、更に、その先に、消費税を増税するための伏線であることは、プロの世界では常識です。 これまでは、徹底して明言を避けてきましたが、自民党内で検討されていることが判明したようです。》
こちらも“プロの世界では常識”として、自民党内で「消費税12%増案」が検討されていることを強調。須山氏のポストは2月3日時点で47万件、足立氏は140万件が表示され、現在もSNSで拡散され続けている。
自民幹事長代行が増税案に「ひと言」
選挙戦にも影響を及ぼしかねない状況に、自民・黒崎氏も遅れてXを更新。
《自民党内でも政府でも、消費税12%への議論をしている事実は全く無いことを確認しました。自民党の公約にもそのような記載はありません。》
《事実無根の憶測が広がることがないよう、私自身も説明を尽くしていきたいと思います。》
『ReHacQ』での自身の発言について釈明すると、「消費税12%増案」は全くの事実無根、つまりは“デマ”であるとして国民民主による拡散に釘を刺した。ついには幹事長代行の要職に就く萩生田光一氏(62、東京24区)も反応。
一般ユーザーからの《消費税12%にするの?》との投稿に返信する形で、公式Xで《しませんね》のひと言で完全否定する萩生田氏だった。
投開票を目前にして拡散された「消費税12%増案」。党議員や候補者による拡散について国民民主党にコメントを求めるも期日までに回答は得られなかったが、2月3日に国民・玉木雄一郎代表(56)も言及。
「(消費税)12%については(黒崎候補が)否定もされて謝罪もされているので、もうそれ以上でも以下でもないのかなと思いますが…」
SNS拡散された騒動を客観的に受け止めたが、「実際はどうなのか」と自民党の公約への疑念を含ませた。
自民は“デマ”を呼びかた「消費税12%増案」騒動だが、国民生活に直結する消費税だけに有権者はどんな判断を下すのだろうか。
