コミックスの累計発行部数2億冊超え、テレビアニメはもちろん毎年作られる映画も大ヒットを飛ばす『名探偵コナン』。海外での評価も高く、お隣の国・中国でも長年テレビシリーズが放送されるなど人気の作品だ。だが、その中国で今『名探偵コナン』が炎上しているという。
『名探偵コナン』と『僕のヒーローアカデミア』のコラボで
きっかけは『名探偵コナン』テレビアニメ放送30周年と『僕のヒーローアカデミア』テレビアニメ放送10周年を記念した、スペシャルコラボにあった。
「Wメモリアルイヤーを記念して、『名探偵コナン』の青山剛昌先生が“ヒロアカ”の緑谷出久を、『ヒロアカ』の堀越耕平先生が“コナン”の江戸川コナンを描いたイラストが発表されました。さらに、コナンとヒロアカがコラボしたスペシャルPVも公開。お互いのファンにとってはたまらないコラボですが、『ヒロアカ』には中国で炎上した過去が……。どうやらそれがまた掘り起こされているようですね」(出版社広報)
『ヒロアカ』の炎上とは、2020年3月3日発売号の『週刊少年ジャンプ』第10号で初出したキャラクター「志賀丸太」を巡るもの。志賀丸太の“悪の組織の医師”という設定、そして「マルタ」という名称が、中国で《旧日本軍731部隊がおこなった人体実験を想起させる》と批判を浴びることとなったのだ。
批判の声は世界中に拡散され、作者の堀越耕平はすぐさま《命名にあたり、そのような意図を込めたつもりはありませんでした》と謝罪のポストを投稿。集英社からも謝罪文を掲載し“命名は全くの偶然”である旨を説明したが、騒動は収まらず拡散し続けてしまった。とくに731部隊の犠牲者が多いとされる中国では、強い反発感情を抱く人が多かったようだ。
そして今回、『名探偵コナン』と『僕のヒーローアカデミア』のコラボによって批判が再燃。中国のSNSでは《中国に対しての侮辱だ!》《このコラボは絶対に許せない、ボイコットしよう》《コナンは中国市場を失ったな》などと批判の声が続出する事態となっている。
中国メディア『極目新聞』は厳しく糾弾
「コナンのIPを管理する上海の企業は、この騒動に対して《作品間の友好的な交流に過ぎない》とコラボ自体に問題はないとする声明を発表しました。しかし、中国メディア『極目新聞』はこの声明を厳しく糾弾。《『作品間の友好交流に過ぎない』という説明はまるで検証に耐えうるものではない》《版権元も、代理会社も、自らが配給する地域の受け手に対して責任を負うべきだ》と強い論調で批判しています」(前出・出版社広報)
こうした騒ぎを受けて、日本国内からは
《もう面倒くさいから中国に日本の漫画やアニメ輸出するの全部やめよう》
《中国で公開しなけりゃいいんだよ》
《グダグダ言わずに嫌なら見なければいい》
《謝罪してキャラの名前変えてもこれだから……難癖つけたいだけだろ》
《なんでコラボを純粋に楽しめないんだ》
といった声が上がっている。
波紋を呼んだ人気作品同士のコラボ問題。日中関係の緊張が高まる中、漫画・アニメという文化面でまで軋轢が起きてしまうのは残念でならない。
