麻生太郎氏

 自民党の麻生太郎副総裁が、2月4日に奈良県内で演説を実施。いつものように飛び出した切れ味鋭い発言が大いに物議を醸している。

聴衆を沸かせた麻生太郎副総裁

渋い表情で投票を行った麻生太郎氏(2024年)

 演説場所には開始の1時間以上前から多くの聴衆が詰めかけ、警察による厳重な警備も。そこに登場した麻生氏は、まず高市内閣の成果を強調。その後、「その前の1年3カ月の間、前総理の時は、残念ながらどよーんとしていた。何も動かなかったじゃないか」と語って聴衆を沸かせた。

 連立相手が公明党から日本維新の会に代わったことについては、「いいこともあった。“比例は公明党と書いてください”なんてくだらないことは言う必要はありません」ときっぱり。

「麻生氏が安全保障観が異なる公明党に不信感を抱いていたのは有名な話。2023年に福岡でおこなわれた講演で、麻生氏が公明党幹部らを名指しして“一番動かなかったガンだった”と発言した一件を覚えている人も多いでしょう。今回の公明党に関する発言は不用意に敵を増やしかねない危険なものでしたが、現地ではウケていたようです」(政治ライター)

 しかし相変わらずの失言も。演説の中で麻生氏は、「国民新党を連立のパートナーに選びました」と発言。「我々としてはいろいろ考えた末、国民新党と連立を組むという決定をしたわけです」と、日本維新の会を国民新党と間違えて連呼した。

 安全保障については「自民党が誕生した70年前に、北朝鮮からミサイルが飛んでくることを心配するようなことはなかった。台湾関係も中国の船がいっぱい出てきて、日本の船がせき止められる心配をする必要もなかった。仮にあるとしたら間違いなくアメリカが排除してくれた。その排除する力がアメリカではなくなった」と熱弁。

「防衛費を上げただけでは防衛はできない。いざとなったら国民のために使う、という国民的合意がいるんです」と主張した。

 加えて「防衛費、そしてそれを使うという国民的合意、もうひとつ要ります。うちはやられたらやり返すよ、やりかえす力も国民的合意もあるよということを相手に知らせて、3つ揃って抑止力というんです」とも。

止まらない麻生節

 止まらない麻生節に、ネット上では

《民衆への軽妙なトークで麻生さんの右に出る人はいない》

《麻生さんらしく観客を笑わす演説だね》

《自国を自国民で守るのは当然のことですよね》

 などの声が上がったが、一方で

《国民的合意というのなら、もっとしっかりと説明する義務があるのでは?》

《戦争になれば輸入できなくなるかもしれないのに米の減反すんなよ》

《若者は戦争に送り出されるんじゃないの?》

 といった警戒と批判の声も。

「麻生氏は北朝鮮や中国などの周辺諸国の動きに危機感を抱いており、2023年に台湾でおこなわれた基調講演では“戦う覚悟”について語って物議を醸しました。変わらぬ強気な態度を頼もしく思う人がいる一方で、戦争に突き進むのではないかと恐怖心を抱く人も多いようです」(前出・政治ライター)

 麻生氏の発言は選挙にどのような影響を及ぼすのか。その答えは2月8日に明らかになる。