小久保裕紀監督、新庄剛志監督

 3月27日の2026年シーズン開幕に向けて、各チームが九州や沖縄地方での春季キャンプに臨んでいるプロ野球。キャンプイン直前に公開された『パ・リーグTV』公式YouTubeチャンネルの動画では、“因縁”の監督同士が早くも火花を散らせてーー。

 出演したのは福岡ソフトバンクホークスの小久保裕紀監督(54)、北海道日本ハム大ターズの新庄剛志監督(54)、オリックス・バファローズの岸田護監督(44)、東北楽天ゴールデンイーグルスの三木肇監督(48)、埼玉西武ライオンズの西口文也監督(53)、千葉ロッテマリーンズのサブロー監督(49)。パ・リーグ6球団の指揮官が勢揃いしてトークを繰り広げた。

 緊張感が走ったのが、2025年シーズンを1位と2位で終えた、ホークス・小久保監督とファイターズ・新庄監督の直接“対決”。というのも年明け早々の1月7日、千葉県鎌ヶ谷市にて報道陣の取材に応じた新庄監督は、

「僕の中での打倒は小久保裕紀なので。そこに断トツで差をつけて勝つ考えしかない」

「ホークス」ではなく個人名を挙げて宣戦布告。すると1月12日に地元の後援会パーティーに出席した小久保監督も、

「有原を取られてしまった。私の下で2年連続開幕投手、2年連続で最多勝の投手が一番のライバルである日本ハムに移籍してのスタート」

 オフにホークスから古巣に移籍した元エース・有原航平投手(33)に触れて、日ハムに「取られた」と恨み節。互いにバチバチ状態で臨んだ番組だったのだ。

今度は上沢くんに帰ってきてほしいな

 冒頭では、それぞれオフの過ごし方を聞かれて「鼻の整形をしました」とぶっちゃけるなど、流石のエンターテイナーぶりで場を和ませた新庄監督。それでもトークテーマの「監督の仕事」の流れで、新戦力の有原投手に話が及ぶと、

「ファイターズという球団は、どんな形で出て行かれたとしても、どんな形で出したとしても、最終的にはみんな連れ戻して。“また一緒に野球やろうよ”という、すごく優しくて温かい球団だなと。有原くんにしてもね。

 だから今度は上沢くんに帰ってきてほしいな、という気持ちもものすごくあります」

 有原のほか、5年前にノンテンダーで放出した西川遥輝選手(33)も復帰する今季の日ハム。これに乗じて、2023年オフにポスティングシステムを利用してメジャーリーグ挑戦をするも、1年も経たずに帰国。ホークスに入団した上沢直之投手(31)にも「帰ってこい」と公開ラブコールする新庄監督。

阪神タイガース時代の新庄剛志(1999年オールスターゲーム)

 すると黙って話を聞いていた小久保監督だったが、たまらず「いや、上沢は渡せんよね。それされたらね……」と、苦笑いでストップをかけたのだ。昨季はホークスで180イニングを投げた有原の離脱に、新庄監督から「どう(穴を)埋めるの?」と茶化されつつも、

「(有原の)移籍はあるかな、みたいなのはありましたけど、日本ハムだとは思わなかったんで。電話かかってきたときはびっくりしました。巨人かなと思ってたんですけどね」

 まさか最大のライバルである「新庄日ハム」に移籍するとは思いもよらない本音をのぞかせると、ホークスの構想を問われても、

「有原の代わりは一人じゃムリなので。若い選手、今年出てくる3人ぐらいで“なんとか(穴を)埋めろ”という希望を持っています。上沢は渡しません!」

 小久保監督の2度にわたる上沢“譲渡拒否”に、指を鳴らしながら“チッ、ダメか”との仕草でおどける新庄監督。番組最後にもやはり「打倒・小久保裕紀」を掲げて、「(ホークスの)3連覇はさせません!ね、させないよね」ほか4チームの監督にも声をかけて“ホークス包囲網”を作るのだった。

先に有原と上沢を「取った」ホークス

 有原と上沢の“因縁”もあってか、開幕前にして“バチバチ”状態の小久保監督と新庄監督。とはいえ、パ・リーグ事情に詳しいスポーツライターによると、決して仲が悪い2人というわけではなさそうだ。

いや、むしろ仲良しですね(笑)。同学年の2人は監督としてグラウンドで顔を合わせる今も、ハイタッチやグータッチを交わしたりとファンを和ませています。今回の上沢トークも、動画の再生回数に貢献したい新庄監督の“サービストーク”ですよ。まあ、小久保監督の目は笑っていませんでしたが(笑)。

 それに本来、ポスティングでのメジャー挑戦を容認してもらったにも関わらず、有原は2年、上沢は1年で球界出戻り。その移籍先が古巣ではなく、先に大型契約を用意して“取った”のはホークスですよ。新庄監督なりのホークス、小久保監督への“宣戦布告”なのは間違いないでしょう」

 新たな“因縁”勃発か、今年のホークス対ファイターズ、いや、パ・リーグは例年以上に盛り上がりそうだ!