花田秀虎選手(ビーズインターナショナル公式サイトより)

「その可能性も全然、ありますね」

 アメリカンフットボールの世界最高峰、NFLを目指していた花田秀虎(24)が、今秋までの大相撲入りを検討していることが明らかになった。以前からアメフトを辞めたら相撲界に戻る可能性は「ある」と冒頭のように語っていた花田。

 かつて“相撲界の至宝”と呼ばれた逸材の報道に「相撲界で頂点を目指してほしい」「最終的に彼がどの競技を選ぶのか興味がある」「どこの部屋に入門するのか楽しみ」など相撲ファンからは期待の声が続々あがっている。

36年ぶりの快挙を成し遂げた「天才」

朝青龍と花田秀虎のツーショット(公式インスタグラムより)

 花田秀虎は2001年10月30日生まれ、和歌山県出身の24歳。小学2年で相撲を始め、レスリングで全国優勝した父と柔道指導者の母といった格闘技一家で育った。

 高校時代には1年で全国高校選抜の相撲大会個人戦で優勝、2年・3年では世界ジュニア選手権を連覇するなど、早くから頭角を現した。そして2020年、日体大相撲部1年時に全日本相撲選手権で優勝し「アマチュア横綱」の称号を獲得。大学1年生でのアマ横綱は、久嶋啓太(元幕内・久島海)以来36年ぶりの快挙だった。

 さらに2022年のワールドゲームズ(米国)相撲競技の重量級決勝では、日体大で1学年上の中村泰輝(現・横綱大の里)を破り、世界一に輝いた。まさに「逸材」の名にふさわしい実績を誇る。

 アマチュア横綱になれば、プロに進んだ時に幕下付け出しでデビューできる資格を得ることができる。多くの関係者が角界入りを期待する中、「いま、俺がアメフトやったらどうなるのか?」といった葛藤と偶然が重なり、競技転向が現実的になったという。

「若くして相撲の頂点を極めた花田さんにとって、ある種の燃え尽き症候群になっていたとか。『Number Web』のインタビューによると、通っていたジムに法大アメフト部の総監督を務めたこともあったドーム社のCEO(当時)と出会い、とんとん拍子でアメフト社会人リーグの合同トライアウトへ参加が決まったことが始まりのようです」(スポーツ紙ライター)

日本人初のNFL選手を目指すが

朝青龍と花田秀虎のツーショット(公式インスタグラムより)

 その後花田は2023年にコロラド州立大学に編入。ポジションはディフェンシブライン(DL)。186センチ、133キロの体格を生かし、「日本人初のNFL選手」を目指した。

 しかし2024年に右肩を脱臼。大学3年時からの編入で入学していた花田にとって、公式戦出場のチャンスも多くはなくNFLのドラフトにかかる可能性が限りなくゼロに近づいてしまった。

 当時について「2025年のシーズンは諦め、2026年に実施されるNFLの外国人枠のトライアウトに専念しようと考えました」と本人は語っている。

 NFLの外国人選手発掘プログラム『PP』への参加を目指した花田だったが、参加資格は得られずNFL入りは極めて難しくなった。

「花田さんの過去のインタビューでは相撲の他、スポンサーをしてもらっているというアメリカのプロレス団体WWEへの道、身体が動くうちはプレイヤーとして何かスポーツをやりたいと語っていました」(前出・スポーツ紙ライター)

 昨年7月、花田は元横綱・朝青龍からのDMがきっかけでモンゴルで“武者修行”を行っている。高地トレーニングに山登り、モンゴル相撲などで心身を鍛え、モンゴルの国民的祭典『ナーダム』の記念大会にも出場し、モンゴル相撲の「大関」にも勝ったという。さらに朝青龍からも「大相撲に行ったら横綱になれる器だよ」とお墨付きをもらっっているそうだ。

 日本相撲協会の規定によれば、新弟子検査の受検資格は原則として「23歳未満」。ただし、一定の成績を残した者、各競技で高校以上の全国大会への出場経験がある者などは「25歳未満」まで受検可能となるので9月の秋場所で初土俵を踏むことがリミットとなる。

 圧倒的な実績と大横綱からのお墨付きをもらった逸材は、どのような決断を下すのか見守りたい─。