久米宏さん

《久米さんはお亡くなりになられました。おい!NHK!きょうのニュース7、ニュースウォッチ9は何だ!?こともあろうにフラッシュ扱い》

 1月1日に肺がんのため亡くなった久米宏さん。第一報が出た13日は、各局が報道番組や情報番組で大々的に報じる中、NHKは夜のニュース番組『ニュース7』内で、30秒程度報道するにとどまった。違和感を持った視聴者も多かったのか、放送終了後からSNS上では、冒頭のように対応を疑問視する声も。

「久米さんは1979年にTBSを退社してフリーアナに転身。テレビ朝日系列の『ニュースステーション』で、メインキャスターをおよそ18年務め、民放ニュース番組のスタイルを変革したことは語り草になっています。一方で、NHKを批判することでも知られていました」(スポーツ紙記者)

 訃報が伝わったこの日、久米さんがキャスターを務めていた『ニュースステーション』(テレビ朝日系)の後継番組『報道ステーション』では、実に40分もの大特集が組まれていた。なぜNHKは久米さんの訃報をほとんど扱わなかったのか。

NHKを批判してきた人物

 取材を進めると、NHKの報道局に勤務するスタッフが、匿名を条件に真相を話してくれた。

「当初はしっかりと時間をとって久米さんの訃報を報じる予定だったのですが、『ニュース7』のオンエア直前になって、メディア総局副総局長も務める理事が“NHKについて批判してきた人物を、どうして厚く取り上げるのか”と疑問を呈したんです。

 結局、幹部の“ご意向”で、番組終盤のフラッシュと呼ばれる短い速報ニュースの扱いになってしまいました」

 しかし、『ニュース7』放送後、視聴者からの苦情が殺到したために、再度報じることに。

NHK

「夜8時45分から首都圏のみで放送される『首都圏ニュース845』で、もう一度扱うことになったんです。しかし、ここでもフラッシュとして放送されました。それなら夜9時から放送される『ニュースウオッチ9』で大きく扱うべきとの意見も出ましたが、結局覆ることはなく、ここでもフラッシュ扱いになってしまったのです」(報道局スタッフ、以下同)

 これには、NHK特有の悪しき社風があるという。

何か問題が起きれば幹部の責任になってしまう。だから問題発生を未然に防ぐために、ニュースのラインナップに口を出すことがあるのです。今回に関しては、理事の個人的な好き嫌いだったのかもしれませんが……」

NHKは「事実はありません」

 久米さんの訃報に際し、理事が『ニュース7』の構成に口を出したのは事実なのか、NHKに問い合わせると、

「ニュースや番組で、いつ何をどのように伝えるかは、報道機関としての自主的な編集判断に基づき、その都度、総合的に決めていますが、ご質問のような事実はありません」

 との回答があった。

現場が萎縮して忖度ばかりになってしまい、意欲的な提案も出せない状況になっているんです。“鶴の一声”が現場を縛る構図は、公共放送の独立性を揺るがす、悪しき習慣の象徴だといえるでしょう」(前出・報道局スタッフ)

 視聴者が離れないよういま一度、考え直してほしい。