都内各所に設置された『LUUP』の電動キックボード専用ポート

 電動キックボードや電動アシスト自転車のシェアリングサービス「LUUP(ループ)」を展開している株式会社Luup。

 1月には、京都府と「シェアモビリティ・サービスの活用を通じた次世代型の行政手法への転換に向けた連携・協力に関する協定」を締結した。

公務の移動として使用することが可能に

 同協定の中には「京都府職員の公務における移動手段としてLUUPを正式導入する」という内容も含まれる。マイクロモビリティのシェアリングサービスを公務の移動手段として採用することで、移動時間の短縮や効率化を図るねらいがあるという。

 これにより、職員は公務の移動として「LUUP」を使用することが可能に。公用車と同じように旅費としての精算が認められる。こうしたシェアモビリティの活用は、都道府県としてこれが全国で初めての取り組みだ。

 締結にあたり、京都府知事・西脇隆俊氏は「京都府が目指す“次世代型の行政手法”への転換に向け、連携協定を締結できましたことを大変嬉しく思います。(中略)職員の利用はもとより、府民や観光客の皆様にも幅広くご利用いただきたいと考えております」と、コメント。

 株式会社Luup代表取締役・岡井大輝氏も「公務でのご活用は、業務効率化への貢献はもちろんのこと、正しい交通ルールの周知や、より安全な走行環境づくりに向けた検討においても非常に意義深いものです。これからも京都府の皆さまとともに、安全・安心で持続可能な移動インフラの構築に尽力してまいります」と、未来への展望を語った。

 しかし、この“LUUPの公用化”について、ネット上では否定的な声が相次いでいる。

《危ないって声が多いLUUPを公用化?安全ルールと取締りが先だろ》
《電車やらタクシーやらがあるのになんでわざわざ問題の多いLUUPを導入するんですか?》
《事故が起きたらどう責任とるのだろうか…公務員が事故起こしたら大変なことになりそう》

「LUUP」といえば、利用者のマナー違反や運営の取り締まり体制の緩さがたびたび物議をかもしている。そういった問題が批判の背景にあるようだ。

「自転車の方もキックボードの方も16歳以上であれば、運転免許なしで誰でも利用できます。しかし、原則として車道を通行する必要がありますし、信号や標識など交通ルールに則った運転が求められます。一方で、外国人観光客など“そもそもルールをあまりよく知らない”という人も利用できてしまうので、その危険性が問題視されているのです」(ネットニュースライター)

 安全対策の一環として、電動キックボードを利用する際には、交通ルールテストの連続満点合格が義務付けられている。にもかかわらず実際は、信号無視や2人乗り、逆走、無謀な横断、歩道での高速走行など、数々の危険運転が多数報告されている。他にも、ポート外への放置駐輪といった迷惑行為も見られるというが……。

「利用者数の増加に対して、管理体制は正直、追いついていないようにも見えますね。例えば、審査を経て設けられているはずのポートが“積載禁止”場所に設置されているという事例も過去に何件かありました。ネット上で炎上してから撤去されるといった感じで、対応は後手後手なイメージです」(前出、ネットニュースライター)

 利用者からも取り締まり強化を求める声が上がっている。

《GPSついてるのに走行禁止区域を走れるのは何?GPSの意味とは》
《全てに車載カメラをつけて厳格に取り締まるべき》

 しかし、まだ具体的な措置は講じられていない様子だ。

 なお、今年の4月からは、16歳以上の自転車運転者を対象に「青切符(交通反則通告制度)」が導入される。信号無視、逆走、ながら運転などの違反行為に対して、反則金が課され、取り締まりが強化される見通しだ。

 これを受けて、

《自転車の取り締まり強化よりLUUPどうにかしてほしいんだけど》
《自転車はともかく無法地帯のLUUPは放置ですか?》

 といった疑問を持つ人も少なくない。

 “次世代型の行政手法”として打ち出された今回の協定。利便性と安全性、その両立が担保されてこそ真の次世代型と言えるはずだ。安全性の確保や適切な運用ルールの整備も徹底されることを期待したい。