2月24日、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平投手(31)がチャーター機で羽田空港に到着。同日にはボストン・レッドソックスの吉田正尚選手(32)、シカゴ・カブスの鈴木誠也選手(31)も帰国と、「侍ジャパン」メンバーが続々と集結している。
3月に開幕する『ワールド・ベースボール・クラシック2026(以下WBC)』で、前回大会に次ぐ連覇を目指す野球日本代表「侍ジャパン」。大谷らメジャー組は9人、さらに阪神タイガース・佐藤輝明選手(26)をはじめとしたNPBのスター選手が顔を揃える、歴代最強との呼び声も高いチーム編成になった。
さらに援軍として宮崎合宿でチームをサポートしたのが、選手ではなくアドバイザーとして参加したダルビッシュ有投手(39、サンディエゴ・パドレス)。良き兄貴分として後輩の指導にあたり、合宿最終日に行われた決起集会でも【あっという間の楽しい時間でした】と、最後の夜を選手らと共にしたようだ。
今後は2月27日と28日に中日ドラゴンズ、3月2日にオリックスバファローズとの壮行試合を終えて本大会に臨む侍ジャパン。順調に勝ち進めば同じく優勝候補と目される、アーロン・ジャッジ選手(33、ニューヨーク・ヤンキース)が主将を務めるアメリカ代表“ドリームチーム”との決勝戦が予想される。
2023年大会では地上波放送での世帯視聴率は軒並み40%超えと、日本中を熱狂させた大谷・侍ジャパンブームの再現が期待されるが、プロ野球の現場を取材するスポーツライターによると、最強に思えるチームにも「不安要素」があるとも。
打線の破壊力は前大会より上だが
「今年からMLB挑戦する岡本和真(29、トロント・ブルージェイズ)や村上宗隆(26、シカゴ・ホワイトソックス)も調整は順調のようで、これに佐藤らが加わる打線の破壊力は間違いなく前大会よりも上。
一方で、各方面で不安視されるのが守備です。特に二遊間を組むであろう牧秀悟(27、横浜DeNAベイスターズ)と小園海斗(25、広島東洋カープ)による二遊間、そして打力優先の外野陣において負担が増えるであろうセンターを誰に任せるのか」
2月23日の福岡ソフトバンクホークスとの壮行試合で、わずか2安打の4−0で完封負けを喫したように一線級の投手が相手、特にWBCでは初見の外国人投手が相手となれば打撃戦の展開になるとは限らない。1点を争う投手戦において万一にも守備に綻びが出ようものなら、特にトーナメントにおいては致命的で、過去大会でもエラーがきっかけで敗戦した例がある。
現状、守備に特化した選手は源田壮亮選手(33、埼玉西武ライオンズ)、周東右京選手(30、ソフトバンク)くらいのもので、彼らの使い所も勝負を分けそうだ。そして「最大の不安要素」と見られるのが、その選手たちを起用する井端弘和監督(50)だとも。
「井端監督も含めた首脳陣は、監督やコーチ経験が少ない面子ばかり。約10年間にわたって侍ジャパンに携わってきた村田善則(51)、金子誠(50)の両コーチが参謀役になるのでしょうが、これも2024年の『プレミア12』決勝戦で台湾相手に4−0で敗れた面々。当時、井端監督に対する“無策・無能”などと厳しい声も聞こえました」(前出・スポーツライター、以下同)
WBCにおける歴代監督といえば、2006年の王貞治氏(85)に始まり、2009年の原辰徳氏(67)、2013年の山本浩二氏(79)、2017年の小久保裕紀監督(54、ソフトバンク)、2023年の栗山英樹氏(64)らNPBの監督経験者が務めている。チームを優勝に導いたのは王氏、原氏、栗山氏の3名だ。
原や栗山が優れていたのは采配か
「王さんの時は、イチロー(52)を中心に“王さんを勝たせたい”との気持ちが一つになって初優勝を勝ち取った。そして原さんと栗山さんが采配以上に優れていたのは、選手のモチベーションを上げる、その気にさせる“モチベーター”としての技量です。
そもそも結果を出し続けている超一流選手の集まりであって、放っておいても実力を発揮できれば活躍しますよ。よって代表チームの監督コーチがやることといったら指導ではなく、調子の良し悪しを見分けること、選手交代のタイミングを間違えないこと、そしてプレーしやすい環境を整えることです。
現役時代は確かな野球理論に基づいてプレーした、真面目で責任感が強い井端監督だからこそ、下手に戦略に溺れて失しないかが不安になります。点が入らない時こそ慌てずに、選手たちを信じてどっしり構えて指揮をとってほしいですね」
ソフトバンクでの零封負け後、「心配はしていない。たまたま結果が出なかっただけ」との冷静なコメントに努めた井端監督。今のところ、自身の心配はなさそうだ。
