アメリカ・イスラエルによるイラン攻撃が激化する中で、ペルシャ湾とオマーン湾の間をつなぐホルムズ海峡が事実上の封鎖状態となっている。ホルムズ海峡といえば、原油や液化天然ガスなどエネルギー輸送の要衝だ。日本に輸入される原油の多くも同海峡を経由しているとあって、このまま封鎖が長期化すれば日本のエネルギー供給にも影響が出ると危惧されている。
トランプ大統領、米海軍による護衛を早期に実施
原油価格への影響を鑑みて、トランプ大統領は3月3日にホルムズ海峡を通過するタンカーの米海軍による護衛を早期に実施すると表明。さらに米国際開発金融公社に対して、ペルシャ湾を航行する海上貿易に政治リスク保険と金融保障を提供するよう指示したという。
またベセント米財務長官も、「アメリカ政府が関与に乗り出す。適切かつ必要な場合には、石油タンカーの海峡の安全な通過を米海軍が確保する」と説明している。
「一方でもしイランが機雷を敷設した場合には、交戦が収まっても掃海作業に時間がかかり、事実上の封鎖状態が長引く可能性を懸念する声もあります。エネルギーが安定供給されなくなると、ガソリンや電気、ガス代の上昇を心配する人も多いでしょう。しかしそれだけでなく、パック入りの卵など幅広い品目が値上がりし、家計に大きな影響を与えると予測されています」(経済アナリスト)
いつ終わるとも知れないイランへの攻撃。このまま戦争が泥沼化すれば、原油価格は1バレルあたり100ドル以上で取引される可能性があると複数の石油アナリストが分析している。ちなみに最後に原油価格が1バレル100ドルに達したのは、2022年のロシアによるウクライナ侵攻の時だ。
金の価格にも動き
また日本でもガソリン価格が3週連続値上がりの動きを見せている。来週にはさらに急騰すると見られており、暫定税率廃止で一旦は下がったガソリン価格がまた高騰することになりそうだ。
「直接影響が出ているのはやはりガソリン価格ですが、金の価格も動きを見せています。金は3月2日に日本で店頭販売価格が1グラムあたり3万305円まで上昇。1カ月ぶりに最高値を更新しました。これはアメリカ・イスラエルとイランの軍事衝突により、安全資産として金の需要が高まったためです。ただしアメリカの値動きを見ると3日には下落。インフレ懸念によるドルの高騰が原因ですが、なんとも落ち着かない値動きを見せていますね」(前出・経済アナリスト)
“対岸の火事”とは言えない状況になってきた中東情勢。ネット上にも、
《エネルギー安全保障って外交の話に見えるけど、庶民の日常生活に直結するから大事なんだな》
《日本は9割以上を中東の石油に依存してるもんね。こうなってしまうと大きな影響を行けることは明白なのに、日本政府がいまだにおっとり対応してるのが心配しかない》
《岸田がアメリカの言いなりになってロシアからの石油輸入を止めたから……。ほんとこの先どうなるんだ》
などと不安の声が上がっている。
アメリカ・イスラエルとイランの軍事衝突は一体どう決着するのか。早期に終結してくれることを祈るしかない。
