侍ジャパンの大谷翔平選手

《これ、ええんか?》

 Xでつぶやかれたひと言には、1枚の写真が一緒に投稿されていた。それは焼き肉店らしき店舗の看板で、印刷されたメニューに上乗せして貼られた白い紙には、より目立つように黒と赤の手書き文字で、こう書かれていた。

「大谷翔平 WBC NETFLIX 放送してます。」

飲食店がWBCの試合を上映か

「これ、ええんか?」物議となったWBCで客を呼び込む店舗の看板

 3月5日から開幕している野球の国際大会『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』をめぐり、思わぬ“ネット論争”が広がっている。きっかけは、居酒屋やバーなどの飲食店が、WBCの試合を店内で上映して客を呼び込む行為について、SNS上で「規約違反ではないか」と指摘する投稿が相次いだこと。こうした指摘は「WBC警察」「ネトフリ警察」と呼ばれ、X上ではハッシュタグまで付けられている。

「試合を見ながら食事やお酒を楽しむ“スポーツ観戦営業”は、サッカーのワールドカップや野球の日本シリーズなどでおなじみの光景です。しかし、今回のWBCは動画配信サービスの『Netflix』が放映権を持っており、NHKや民放地上波でのテレビ中継はありません。

 そこで飲食店の中には、店内のテレビではWBCを上映していることをアピールするケースもあって、それについて“問題があるのでは”といった指摘の声が多く挙がっているのです」(ワイドショースタッフ)

 実際、SNS上では規約違反を疑う意見が散見される。

《ネトフリの規約的にはダメっぽいな》 
《店内でお客さんに視聴できるように流してたらアウトです》 

 というコメントのように、動画配信サービスは基本的には家庭内での利用を前提としているため、店舗などで上映することはNGとする見方がある。

WBCの#ネトフリ警察「細かすぎる指摘ではないか」

 一方で、地上波テレビで見られない今回のケースや飲食店でのリアルな実態を踏まえ、「そこまで厳密に取り締まることではないのでは」といった声も少なくない。 

《WBC観るのにお金取ってたら多分ダメだけど、そうじゃなくて料理頼んでるだろうしいいんじゃね》 

 という書き込みのように、「観戦料」を取っているわけではなく、あくまで飲食を前提とした営業なら問題ないのではないかという意見もあった。 さらに、 

《サブスクを有線代わりに流してる店もめっちゃあるのでまぁ…》 と、音楽配信サービスをBGMのように店内で流している店舗が珍しくないことを指摘する声も。

 こうした事情もあってか、SNSでは「細かすぎる指摘ではないか」といったツッコミまで。次第には、そうした指摘や議論そのものに対する疑問の声もあがり……。

《わざわざ晒す必要がある?》 
《みんなで楽しめばいいのでは》 

 といった反応に。

 実際、注目のスポーツ大会のたびに“観戦できる店”を探す人も多く、飲食店の側も集客のチャンスと考えているのだろう。熱戦が続くWBCの裏で、思わぬところに議論が飛び火しているようだ。