3月30日から放送開始となる、2026年度前期のNHK連続テレビ小説『風、薫る』。明治時代を舞台に、看護婦養成所で出会った2人の女性が、トレインドナース(正規に訓練された看護師)として奮闘する冒険物語だ。見上愛と上坂樹里がダブル主演を務め、主題歌は大人気バンド「Mrs. GREEN APPLE」の『風と町』に決定した。
主演の見上愛と上坂樹里が意気込み
3月9日には、第1週試写会見が行われ、主演の見上と上坂が出席。撮影の振り返りや放送前の意気込みなどを語った。
その後の囲み取材では、制作統括の松園武大氏と脚本の吉澤智子氏が登場。タイトルの『風、薫る』について、吉田は「栃木のイメージを話していく中で、“風”という言葉がいいのではないかと提案しました」と説明した。
さらに、Mrs. GREEN APPLEが歌う主題歌について問われると、松園は「看護や命を扱うドラマなので、時には心が苦しくなるシーンもありますが、この曲があることで、ドラマ全体を下支えしてくれる。そんな素晴らしい主題歌になっているなと思います」と大絶賛。
これには、“ミセスファン”通称JAM'S(ジャムズ)も大喜び。
《毎日聴けるなんてJAM'Sも嬉しいし幸せ》
《大好きなミセスの歌を毎日聴けるなんて楽しみでしかない!》
《毎朝の楽しみができるなんて幸せすぎる》
期待に胸を膨らませる声が続々と寄せられた。
中には、朝ドラを普段見ない層までもが主題歌を目当てに視聴を検討しているようだ。
《ミセス主題歌だし朝ドラ見るか~毎日見るの大変なんだよな~》
《レギュラーと音楽番組だけじゃなくて朝ドラも録画しないと》
このあまりの熱狂ぶりに、制作関係者からは複雑な思いも漏れている。
制作関係者の複雑な思い
「もちろん、主題歌が注目されるのは大変ありがたいことです。実際、脚本や作品モチーフをもとに楽曲制作していただいたということもあり、ドラマの空気感に合った優しい楽曲になっています。
ただ、主題歌への注目度があまりに高すぎて、肝心のドラマ本編やダブル主演のお2人の話題が食われてしまうのではないか、という懸念もあります」(NHK関係者)
Mrs. GREEN APPLEといえば、現在日本で最も勢いがあると言っても過言ではない。令和を代表するトップバンドだ。
史上初のストリーミング総再生100億回突破、バンドでは初となる2年連続のレコード大賞受賞、ロックバンドとしては約13年半ぶりの快挙となるベストアルバム『10』のミリオン突破など。挙げればキリがないほど前人未到の記録を次々と打ち立てている。
また、ファン層の厚さも特筆すべき点だ。
「バンドというと、学生を中心とした若者に人気があるイメージが一般的ではないでしょうか。しかし、“ミセス”は違います。楽曲の幅が広く、疾走感ある青春ソングから大人世代にも響く成熟した音楽性の強いものまで多彩。
SNSでの人気はもちろん、地上波メディアへの露出も多いので、一般層の認知度も高いです。ライブへ行っても、親子連れや若年層、40~50代の中年層まで、老若男女問わずかなり幅広いファン層であることがわかります」(音楽誌ライター)
つまり、朝ドラを見ない層にもリーチできる一方で、主題歌の話題が先行してしまうという“嬉しい悲鳴”も生まれているというわけだ。
「『風、薫る』は、まだ女性の職業が確立されていなかった明治という激動の時代に、看護の世界に飛び込んだ2人の女性の生き様を描いた、非常に骨太な作品なんです。たとえ主題歌目当てで見始めたとしても、最後までドラマを見ていただけるのが理想です。
朝ドラファンの方々にはもちろん、JAM'Sの皆さんにもぜひドラマ本編も楽しんでいただきたいです。主題歌と本編が調和して、作品全体が多くの方に愛されることを願っています」(前出、NHK関係者)
3月30日の放送開始まで、あとわずか。懸念はありつつも、朝ドラに新たな風を起こしていることは間違いないだろう。この風が『風、薫る』にとって追い風となるか? 今から放送が楽しみでならない。
