アメリカ・イスラエルとイランによる戦争で、事実上の封鎖状態となっているホルムズ海峡。それに伴い、ガソリン価格の上昇が危惧されている。3月9日の衆院予算委員会では、中道改革連合の後藤祐一議員がこの問題を取り上げた。
初となる“石油備蓄の放出”
後藤議員は、9日の原油先物WTIが1バレルあたり110ドル近辺だったことに触れ、「ニッセイ基礎研究所の方の分析によると、110ドルだと日本のガソリンスタンドで204円と試算されてますよね」と言及。「リットル200円超えるんですよ。3週間、4週間後に」「第3次オイルショックですよこれ。しかも、かなり確実な度合いで起きるんですよ」と危機感を訴えた。
こうした状況を受けて、政府は11日に初となる“石油備蓄の放出”を表明。
「放出が開始されるのは16日です。発表によると、国が保有する国家備蓄1か月分と、石油会社などに義務付けている民間備蓄15日分が放出されるとのこと。高市早苗首相は、今月下旬以降に原油輸入が大幅に減少する見込みだと話し、“石油製品の供給に支障が生じないよう、備蓄を活用する方針だ”と説明しました。また、IEA国際エネルギー機関も11日の臨時会合で、日本を含む加盟国が石油備蓄の協調放出を行うことで合意しています」(経済評論家)
一方で、ガソリンの全国の平均価格を1リットル170円程度に抑えるため、補助金を活用する方針も。首相は原油価格高騰に対応するため、緊急的な激変緩和措置を早急に行うよう、赤沢亮正経済産業大臣に指示。既存のガソリン補助金向けの基金を活用する方針で、19日出荷分から補助金が石油元売り会社に支給される予定だという。ガソリンスタンドの店頭価格には、1~2週間後に反映される見込みだ。
「経産省によると、9日時点でのレギュラーガソリンの全国平均価格は1リットル161円80銭。前週比で3円30銭高く、4週連続での値上がりとなっていました。全国各地では、ガソリン価格の急騰を危惧して、駆け込み客で長蛇の列ができているガソリンスタンドも。そして、12日になると全国的に価格の引き上げが始まり、190円台を超えるスタンドも出てきています」(前出・経済評論家)
原油価格の高騰は、ガソリン価格だけでなく様々な製品の供給にも大きな影響が想定される。国民の生活に直結する問題なだけに、政府も色々と対策を講じているが、ネット上では、
「放出や補助金など、その場しのぎの対策では根本的な解決にならない。長期化したらどうするつもりだ?」「今やるべきことは別ルートからの原油調達の交渉だろ。これまでの外交失敗のツケが今回ってきてる」「短期的に見ると備蓄放出は正解なんだけどな。ホルムズ海峡閉鎖がどれだけ続くのか考えるとお先真っ暗」「170円以上は税金投入ねえ……。石油元売りが機に乗じてガンガン値上げしてめちゃくちゃ儲けそう」「まずはエネルギー利用の抑制を進めるべきでは?日本は原油を産出できないんだから、こういった事態を予測しておくべきでしょ」
などの意見が上がっている。
ただでさえ物価高にあえいでいるというのに、さらに原油価格までもが高騰。日本国民が心から安心して生活できる日は来るのだろうか――。
