3月11日、JRA(日本中央競馬会)は池添謙一騎手(46)と高杉吏麒騎手(20)がスマートフォン(以下、スマホ)の不適切使用していたことを受け、ともに3月21、22日の2日間の騎乗停止の処分を発表した。
競輪はワイヤレスイヤホンの持ち込みでも3ヶ月の出場停止
2人は7日に兵庫県・阪神競馬場から千葉県・中山競馬場への移動中、自身のスマホでNetflixおよび公式データ配信サービスであるJRA-VANを視聴していたことが、調整ルーム到着時のスマートフォン使用履歴検査によって判明。
池添騎手はタクシーの車内、高杉騎手は列車内で視聴していたという。JRAでは節内移動中の通信機器の取り扱いについて、緊急時の連絡や交通手段の確認、通信を伴わない音楽鑑賞アプリに限定してスマホの使用を認めており、動画の視聴は禁止。
他者との通信機能を有しないJRAが承認したアプリのみを搭載したJRA認定タブレットの利用は節内移動時も認められている。
しかし池添騎手はテザリングにより、JRA認定タブレットの使用を試みたもののうまく接続できなかったためJRA認定タブレットにも搭載されているアプリであれば、個人のスマートフォンで使用しても問題ないと判断したと説明。
高杉騎手はイヤホンが同タブレットにうまく接続できなかったため、JRA認定タブレットにも搭載されているアプリであれば、個人のスマートフォンで使用しても問題ないと判断したと説明しているという。
競馬を含めた公営競技の選手は八百長防止の観点から、前検日(競馬はレース初日前日の調整ルームへの入室後)からレース期間中は通信機器の使用が禁止されている。
しかし一部競馬ファンからは、
《そら騎手だって WBCくらい見たいだろうよ。いい加減 時代錯誤な 通信機器の使用制限なんて やめろよ。八百長なんてやろうと思ったらスマホなくてもいくらでもできるでしょ》
《外部と通信していないし、認められているアプリなんだから大目に見てくださいよ》
と、擁護する声も多く上がっている。一方、競馬以外も楽しむ公営競技ファンからは、
《競艇選手(ボートレーサー)がレース映像見てたら18ヶ月の処分やのに 競輪、競艇(ボートレース)はアホほど厳しいのに競馬だけゆるゆるな理由はなんなん?》
と、疑問の声も。スポーツ紙記者もこう指摘する。
「今年2月に検査員室に無断で入室し、パソコンを使ってレースリプレイを見た40代のトップボートレーサーは外部との通信したような記録は確認できなかったものの、不正を疑われる行為ということで管理規程違反 18か月の出場停止処分を受けたことが発表されたばかり。競輪でも昨年若手選手がBluetooth機能付きのワイヤレスイヤホンを管理施設内にうっかり持ち込んだことで、3か月の出場停止処分を受けています」
池添騎手と高杉騎手の処分が発表された日、静岡支部の競輪選手がBluetooth機能付きの時計を施設内に停めた自車の車内に置き忘れていたことが発覚。即日出場停止の処分を受けたことが、選手仲間のX投稿で明らかになっている。
「土日のレース期間中に移動を行うこともある騎手と違い、その他の公営競技選手は移動がないため前検日に持ち物を厳しくチェックされ、最終日に管理解除されるまで通信機器を手にできないという違いはあります。それでも他公営競技選手やファンからは競馬界は処分が甘いという声は以前から多く上がっていますね」(同・スポーツ紙記者)
2023年には騎手控室や調整ルームへの携帯電話持ち込み・使用で若手騎手6人が30日間の騎乗停止処分に。人気女性騎手だった藤田菜七子は、調整ルームへのスマホ持ち込みと過去の虚偽説明が判明し、27歳で電撃引退をして世間を騒がせた。
通信が不可能に思えるBluetooth機能付きの時計やワイヤイヤホンの持ち込みでも処分されてしまうのはかわいそうにも思えるが、多額の金が動く公営競技ということを忘れず、通信機器の不適切使用を行わないよう徹底してほしい。
