WBC日本代表“侍ジャパン”の井端弘和監督

 WBC準々決勝で侍ジャパンを破ったベネズエラ代表。前回大会の優勝国で、今回も優勝候補とされていた日本に勝った喜びは大きなものだっただろう。しかし、ある選手が喜びの余り放った言葉が波紋を広げている。

ベネズエラ選手「俺たちは寿司を食べた」

ベネズエラに敗北を喫した侍ジャパン(公式インスタグラムより)

 問題の発言を口にしたのは、ロナルド・アクーニャJr.だ。侍ジャパンとの対戦で先制本塁打を放ち勝利に大きく貢献した彼は、試合後にロッカーで「俺たちは寿司を食べたぞ!寿司を食べたぞ!」と何度も絶叫。その動画がSNSで拡散し、海外の野球ファンから《差別的で、侮辱的な発言》《良識を疑う》などと批判が相次いでいる。

「レッドソックスやブルージェイズなどで活躍したジェフ・フライ氏は、アクーニャJr.の発言にXで反応。《野球がうまくなるためには頭が良くなくてもいいという証拠》と痛烈に批判しました。自身も元野球選手として活躍していただけに、相手チームへの侮辱とも取れる言葉選びが我慢ならなかったのかも知れません」(MLB評論家)

 米メディア『エッセンシャリースポーツ』はフライ氏の投稿を取り上げた記事を掲載。《(日本に勝ったことを)喜ぶのはまったく問題ないが、フライが納得できないのは文化的な皮肉だった》《寿司は日本食であり、それを祝勝と結びつけるのは多くの選手やファンにとって侮辱的に感じられる可能性がある》と伝えた。

 欧米諸国では、人種やジェンダーなどさまざまなことに関する差別的発言に対して非常に敏感で厳しい視線が向けられる。アクーニャが日本の伝統料理である「寿司」をチームに例え、勝ったことを「食べた」と表現したことに眉をひそめる人が多いのもそうした背景からだろう。

海外のSNSでは憤る声

 海外のSNSでは今回のアクーニャの発言に、《ショウヘイとヨシノブは決してこの発言を忘れないだろう》と憤る声があふれているが、では肝心の日本人の反応はどうなのだろうか。

 じつは日本人の反応は、海外のものとは少しどころかかなり様子が違っているようで、

《そうかそうか。それは良かった。WBC優勝したら日本にお寿司食べにおいで》

《寿司が知られてるだけええやろ。ベネズエラの料理なんて思いつかないぞ》

《これのどこが侮辱?むしろ美味しいお寿司食べさせてあげたくなった》

《海外の侮辱がピンと来ないの、日本人あるあるだよな》

 といった反響が相次いでいる。

「“日本=寿司”といった印象が強いだけで、他意はないだろうという意見がほとんどですね。むしろそれだけ強い思いがあって、日本に勝てたことが嬉しかったのかとみんな好意的に見ているようです。日本人が穏やかな国民性ということもあるでしょうが、文化的背景が違うので“侮辱”と感じるラインも海外とは違うのでしょう」(前出・MLB評論家)

 過熱する海外の批判の一方で、“のほほん”とした日本人の反応。当の日本人が何も気にしていないので、どうか海外の皆さんも矛を収めて欲しい。