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 マクドナルドの6割の商品が値上げされ、コンビニのおむすびやペットボトル飲料が200円台に……。

「昨年は米の値上げで、私たちの家計は大打撃を受けましたが、今年はいろいろなものが同時に上がって、じわじわと苦しいイメージ。1つの商品の数十円から数百円の値上がりがボディブローのように家計にきいてくる感じです

 そう話すのはファイナンシャルプランナーの安部智香さん。

上昇に注意するのは「4費目」

 帝国データバンクの「『食品主要195社』価格改定動向調査」(2026年3月)によると、昨年4月の飲食料品の値上げが4225品目に対して、今年3月は684品目の値上げ。

 品数は減ったとはいえ、平均値上げ率は約15%で、冷凍食品やパスタ調理品などの「加工食品」や緑茶のペットボトルや果汁などの「酒類・飲料」、ドレッシングなどの「調味料」で値上げが目立つ。

 またこの3月にはJRの運賃が改定され、例えば東京駅から品川駅までが180円から210円(きっぷ)にアップ。通信費についても、シンプルな安いプランが、他のサービスと抱き合わせになるなどで、実質値上がりになっているケースもあるという。

「食品、日用品、交通費、通信費。この4つの値上がりに注意したいですね。買い物や移動の多い家では家計費が数千円アップするケースもありそうです」(安部さん、以下同)

 この長引く値上げの背景は?

「原材料が高くなっているということ。その要因としては気候変動やウクライナとロシアの戦争などがあります。そして最近ではイランをめぐる中東情勢の緊迫で今後、原油価格がさらに上昇する可能性が指摘されています。

 中東は世界有数の産油地域のため、紛争や軍事衝突が起きると原油の供給が不安定になるのではないかという懸念から、市場が敏感に反応し、価格が上がりやすくなるのです。

 原油価格が上がると、輸送費や電気代、工場のエネルギーコストなどが連動して上昇。すると食品の製造コストや流通コストも押し上げられ、結果としてスーパーやコンビニで販売される食品や日用品の価格にも跳ね返ってきます。

 日本はエネルギーの多くを海外から輸入しているため、こうした国際情勢の影響を受けやすいのが実情。とはいえ日本には石油備蓄があり、すぐに必要量が不足するわけではありませんが、今後の物価に少なからず影響があるのは間違いないでしょう」

「家計の足しになる」を行動の判断基準に

「さらなる値上げに備えて、ある程度のまとめ買いをしておくのはおすすめです。コスパのよいスーパーのプライベートブランド商品を選んで節約を。そしてクレジットカード払いで貯まったポイントは、食品や日用品の購入にあてて、うまく使いましょう。

 またポイントを多く貯めておきたい人は、利息のつく口座に置いておく、あるいはポイント投資で運用するのもおすすめです」

 生活必需品を手に入れるなら、ふるさと納税や株主優待を活用するのもいい。

「かつてふるさと納税は牛肉や果物など高級食品と交換する人が多くいましたが、今なら米や水、トイレットペーパーなどの生活必需品と交換するといいでしょう。

 また株式投資をしている人は、米や化粧品、クオカードなどをもらえる会社の株を買って、優待をゲットするのもおすすめ。何か行動を起こすときは、家計の足しになるかどうかを基準にして、賢く生活していきたいものです」

2026年の値上げ品目数と値上げ率

 物価の値上がりは今後もずっと続くことが予想されれるという。

「節約疲れをしないように気をつけたいですね。節約するところはするけれど、楽しむところは楽しむ、とメリハリをつける。週末の外食を別のレジャーに切り替えるなど、予算をかけないで楽しめるものを見つけていくしかない」

 政府が検討している消費税減税にも期待したいところだが、実現はまだ先になりそう。当面は、各家庭でできる家計防衛を考えていく必要があるが、何から手をつけたら?

大前提となるのは、収入の中で支出をおさめること。それができていれば、細かい数字にとらわれなくてOK。何に使っているか、ざっくりと家計を把握し、支出が収入を上回っているなら、家計を立て直す必要があります」

 通信費や光熱費などの流動費は大きな減らしどころ。スマホのプランをかえる、いっそ電力会社をかえる、といった見直しを進めてみよう。

「何が起きるかわからない今の時代。最低でも毎月の支出6か月分の貯金はあると安心です。例えば急に仕事がなくなって収入が途絶えたとしても、しばらくは生活できます。

 貯金を増やすには徹底的に先取りを。最初からその分は入ってこなかったものとして、残りのお金でやりくりしましょう」

今春、値上がりした食品の一例

セブン-イレブン[178円→196円]
・手巻きおにぎりツナマヨネーズ
・手巻きおにぎり北海道産昆布

マクドナルド
・ビッグマック[480円→500円]
・マックフライポテト(各サイズ20円の値上げ)[Lサイズは→400円]

菓子
・ロッテガーナミルクチョコレート[170円→210円]

ペットボトル飲料
・伊藤園 お~いお茶[216円→237円]

調味料
・日清ドレッシングダイエット185ml、400ml各種[メーカー希望小売価格を7~12%の値上げ]

牛乳・乳製品
・明治おいしい牛乳(1L)[248円→268円前後]
・雪印北海道バター(200g)[548円→598~648円]

※編集部調べ

ファイナンシャルプランナー・安部智香さん●お金にまつわる個別相談・執筆業に加え、セミナー講師としても活躍中。著書に『幸せなお金持ちになるマネーレッスン♪』(パブラボ)など。

教えてくれたのは……ファイナンシャルプランナー・安部智香さん●お金にまつわる個別相談・執筆業に加え、セミナー講師としても活躍中。著書に『幸せなお金持ちになるマネーレッスン♪』(パブラボ)など。


取材・文/池田純子