業績回復が報じられるチケット販売大手のぴあ(公式Xより)

 チケット販売大手「ぴあ」の業績回復が報じられるなか、利用者の間では別の“違和感”が広がっている。発端となったのは、チケット購入時に加算される各種手数料への不満だ。

ぴあの不明な手数料

 X(旧Twitter)上では、

≪意味不明な手数料を取りすぎ≫
≪これでV字回復って言われても、利用者からしたら複雑≫
≪チケット代より、最後に足される金額に毎回びっくりする≫

 といった声が相次いでいる。

 実際、ぴあでチケットを購入する際には、券面に表示される価格とは別に複数の手数料が上乗せされる。しかもその内訳は一律ではなく、チケットの種類や発券方法、支払い方法によって変動する仕組みだ。

手数料の中身が指摘されているぴあ

 編集部が確認した一例では、ライブチケット9800円に対し、システム利用料330円、発券手数料165円、特別販売利用料550円が加算。さらにコンビニ決済を選ぶと330円が上乗せされ、総額は11175円となる。つまり、手数料だけで1375円にのぼる計算だ(※購入条件により手数料は異なる)。

 別の公演では、12800円のアリーナサイド席に対し、システム利用料330円、特別販売利用料550円、特別チャージ220円が加算され、総額は13900円。このケースでも1100円の手数料が上乗せされていた。

 しかもこの座席は、「ステージや演出が見えづらい可能性がある」とされる、いわゆる“見切れ席”。条件付きのチケットであっても各種手数料が発生する点に、疑問の声が上がっている。

 SNSでは、

≪システム利用料って何のシステム?≫
≪発券もしてないのに手数料がかかるの?≫
≪特別販売利用料と特別チャージの違いがわからない≫

 といった、手数料の“中身”そのものへの疑問も目立つ。

 もっとも、オンライン販売システムの維持や決済処理、発券対応、興行主との契約条件などにコストがかかるのは事実だろう。ただ、利用者にとって問題なのは、手数料の種類が多く、その内訳や金額の根拠が直感的に理解しづらい点にある。

 ライブや舞台のチケットは、近年その本体価格自体も上昇傾向にある。そこに決済直前で1000円前後の手数料が加われば、「行きたい気持ち」に水を差されたと感じる人がいても不思議ではない。

 利便性の裏側で積み上がる“見えにくいコスト”。その説明が十分でないままであれば、今回のような不満の噴出は今後も繰り返されることになりそうだ。チケット代よりも“手数料のほうが記憶に残る”――そんな声すら出始めている。