3年9ヶ月ぶりの完全体復帰、広場には10万人を超える人々が集まった(公式Xより)

 3月21日、韓国・ソウルの光化門(クァンファムン)広場でBTSのカムバック公演が行われた。

予想の2割に満たなかったBTS公演

メンバー全員が兵役服務を終え、3年9か月ぶりに7人の完全体として戻ってきました。韓国国内だけでなく、全世界で彼らの復帰を待ち望む声が多かったため、満を持してこのような特別な公演が開催されたのです。

 最新アルバム『ARIRANG』に収録されたリード曲『SWIM』をはじめ、一世を風靡したヒット作『Dynamite』などの過去の楽曲を含めた全8曲を披露しました。荘厳な景福宮(キョンボックン)を背景に、韓服風の衣装に身を包んだBTSの“圧倒的な再始動”を世界に知らせる公演になったと言えるでしょう」(音楽ライター)

 韓国人アーティストであるBTSにとって光化門という意義深い場所で行われた公演だったが、その注目度の高さも相まって、世界中からARMY(BTSのファンのこと)が押し寄せることが予想されていた。

当初、警察は最大26万人が集まる可能性があると試算していたようですが、実際のところは警備要員も含めて4万6000~4万8000人で、予想の2割に満たなかったといいます。2022年に梨泰院(イテウォン)で159人が死亡した雑踏事故の教訓を踏まえた安全対策が、来場の抑制につながったとの見方もあるようです」(スポーツ紙記者、以下同)

 実際に、当日のソウル市内は“異例”とも言える厳戒態勢が敷かれていた。

幹線道路である世宗大路(セジョンデロ)は33時間にわたり全面通行止めとなり、バス86路線が迂回。地下鉄では混雑による事故防止のため、一部の駅に列車が停まらない“無停車通過”が実施され、駅の出入口も一時閉鎖される徹底ぶりでした。大規模公演開催のための交通統制に抜かりはなかったのですが、こういった対応が、一般市民の日常を直撃していた側面も否めません。

 食材の搬入やデリバリーが不能になってしまった飲食店があったり、地下鉄の利用者が不便を感じたこともあったでしょう。広場に隣接する文化芸術施設『世宗文化会館』では、上演予定だったいくつかの演目が休演になり、振替公演の対応を余儀なくされました」

BTSの復帰を支えるARMYの熱意

  “過剰統制だったのではないか”という批判も寄せられた一方で、こうした街全体を巻き込んだ公演ならではの好意的なムーブメントも起きている。

公演当日、光化門周辺のコンビニ売上は前週比で最大6.5倍に急増したそうです。特に、BTSのグループカラーである紫色と同じブランドカラーを持つ『CU』には、ARMYが殺到。移動や待機中に食べられるような軽食はもちろん、コンサートの必需品とも言えるモバイルバッテリーや乾電池の需要も大きく、街全体を大きく活気づけました」(テレビ局関係者、以下同)

 SNS上で《最高のファンの品格》と称賛を浴びたのが、終演後のごみ拾い活動だ。

Xやオープンチャットを通じて呼びかけられたボランティアには、国内外から約400人が集結。紫の帯を身につけたファンたちが、トングと袋を持って広場周辺を隅々まで清掃しました。多くの観客が去った後も街が美しく保たれた様子は、ニュースでも大きく報じられ、BTSの復帰を支えるARMYの熱意と誠実さが示された瞬間でした

 4月9日からはワールドツアーが開幕。17日と18日には待望の東京ドーム公演も控えており、ARMYの期待感もひとしおと言ったところだろう。再び帆を上げ、新章へと進む汽笛を高らかに鳴らしたBTS。彼らの航海の行く末に注目したい。