「受け入れ先の調整を進めています。一定の前向きなお返事はいただいております」
3月25日、大阪市役所で報道陣の取材に応じた横山英幸大阪市長(44)は、この日に市内で捕獲された“迷いシカ”を受け入れることを明言した。現在、住之江区の動物管理センターで保護されているシカは「府内」で生活することになりそうだ。
3月中旬に東大阪市、下旬に大阪市内での目撃が相次いでいた1頭の迷いシカ。その人馴れした様子からも、約30キロ離れた奈良県・奈良公園から迷い込んだと見られるも確証なく、奈良県の山下真知事(57)は「奈良公園から出たシカは天然記念物ではない」と受け入れを頑なに拒否。
クマやイノシシと同じ“害獣”になり得る野生動物と見做し、「大阪側が責任を持って判断すべき」と捕獲や処分の判断を“丸投げ”。これに吉村洋文大阪府知事(50)は「この状況はシカさんも幸せになれない」と心配しつつ、
「どうしても今の法律上、一度奈良から出てしまうと天然記念物ではなくなり、野生の動物である以上は“他県の動物は受け入れない”と。山下さんも(受け入れたい)気はあるんですが、法のルール上は難しいというのが奈良県の到達点だと聞いています」
山下知事が拒否した“真意”をも汲み取ってみせた。それでもーー、
K-POPはウェルカムやったのに
《K-POPは奈良公園でウェルカムやったのに》
《4億円も出してK-POPを 奈良に入れようとした奴が 鹿1匹でよー言うたな》
《K-POPの人だよね? 奈良県民が選んだんだし、余計なお世話だけどね。 奈良の魅力低下に繋がるよね》
案の定、山下知事を批判する材料として、Xで引き合いに出されたのは「K-POP」だった。
2025年10月、日韓国交正常化60周年などを記念した日韓音楽交流イベントが奈良公園で開催され、韓国のガールズグループ「E11iVYN(イレブン)」らK-POPアーティストが来日。県民1200人を前にパフォーマンスを披露した。
当初はコンサート事業費として約2億7000万円を計上していたが、多額の公金が費やされるとあって県内外から反対の声が広がると、県議会でも補正予算案が可決。予算は2900万円に圧縮されて、会場も9000人規模を想定した奈良公園ではなく「なら100年会館」に変更された。それでも、
「大成功に終わったと思う。色々と気をもんでいたので、無事成功してほっとした」
終了後にはホクホク顔でイベント成功を宣言した山下知事。ところが今回、公金を使ったK-POPイベントは招致しながらも、迷いシカ1頭すら受け入れない姿勢に、“奈良の顔”の資質も問われているわけだ。片や、
「大阪は千客万来の街」をアピール
《さすが大阪やわ。 故郷には帰れへんとしても 安全なとこに 住ましてあげてや。》
《大阪市長の会見は懐の広さや優しさ、ユーモアがあった。さすが!》
《奈良に捨てられてしまった鹿 人情に厚い都市、大阪で暮らすシカない》
冒頭の囲み取材では、シカの受け入れを表明しては「大阪は千客万来の街」と大いにアピールした横山市長、大阪市の柔軟な対応が称賛されている。そして、
《商売気質の大阪人 そろそろ鹿せんべい売り出すかな?》
商売の街・大阪だけに「迷いシカ」でも商売するのでは、との声も。
現時点でシカの引き受け先は明かされていないが、もしかすると府内の動物園のアイドルとして多くのお客さんを呼び込むかもしれない。
