3月19日に開幕した春のセンバツ甲子園。大会8日目の26日には、優勝候補と評される大阪桐蔭高校が三重高校を6-5で下し、準々決勝に駒を進めた。
同日、宮城県代表で甲子園常連の東北高校が香川県代表の英明高校と対戦し、3-6で敗北を喫した。3回戦で甲子園を去ることになった東北高校だが、試合結果以外でも注目を集めている。
私立常連校が「寄付のお願い」
「東北高校の公式Xで、野球部への“寄付”を呼びかけたのです。《寄付を募っておりますが、まだ十分には集まっておりません》とし、そのうえで、《勝ち進むにつれ、野球部や応援団の宿泊費・交通費の負担も大きくなっています。選手たちの挑戦を支えるため、皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします》と綴られていました。
“#拡散希望”とも記していたことから、資金問題が重大化している様子が伺えます」(スポーツ紙記者)
この投稿はすでに削除されているが、呼びかけ方に対し、ネット上では、
《公立ならわかるけど、私立ですよね》
《東北高校ほどの常連校ならだいたいの費用は想定できているべきでは。応援は予算の中でできる範囲のことをできる範囲ですればよいと思います》
《なんか言い方が・・・ 「まだ、十分に」って、今まで寄付してくれた方に対する感謝の気持ちが全く感じられないんだが・・・》
など、疑問や批判の声が上がる中、
《野球部だけ特別扱いする文化はなんでやろな》
《野球だけ何で応援団がいるんですか?他の部活なんて全国大会でも応援団なんて来ませんよ》
と、甲子園特有の文化に対する意見も見られた。
東北高校運営の学校法人に聞く
こうした声を同校はどう受け止めているのか。東北高校を運営する学校法人南光学園に問い合わせてみると、
「私立学校は、寄付行為を基本として運営されている公益法人です。株式会社で言うところの定款に基づく営利団体とは異なります。甲子園出場に係る経費は、常連校と言われる学校でも難しい課題であります。
東北の地から関西へ選手派遣・応援体制を準備していくことは通常の学校の人件費及び運営経費とは異なり、一個人または一学校の負担では対応できない状況であり、広く協賛をお願いしております」
とのこと。
寄付金については、次のように説明する。
「前述のご協賛でいただいた寄付については、クラウドファンディングでの私的団体または任意団体とは異なり、私立学校法に基づく寄附行為として扱われ、学校管理下のもとでの教育活動として、税制上も寄付金控除を受けられる受配者指定寄付金制度または特定公益増進法人の指定を受けた証明書により経費控除の対象となっております。
経費については、教育研究経費として学校法人会計基準に基づいた会計処理をしており、甲子園出場に関わらず、公認会計士の監査を受け適正・適法に行政官庁であります宮城県に決算関係は提出しております」(前出・学校法人南光学園担当者、以下同)
つまり、法律に基づいた“公式な学校の寄付”であり、使い道も厳しく管理・監査されているということだ。
投稿を削除した理由については、
「前述のとおり広く協賛を募り負担軽減を目的として掲載いたしましたが、一部の方にはこちら側の意図が伝わりづらく誤解を招く恐れがありましたので削除致しました」
私立の強豪校であっても、甲子園出場に伴う費用負担は重い。甲子園文化の発展・存続のための転換期が訪れているのかもしれない。
