3月31日の千葉ロッテマリーンズ戦で、4試合目にして今シーズン初勝利を飾った北海道日本ハムファイターズ。お立ち台に上がったのは、ロッテ打線を完封どころか、ノーヒットノーランを達成した細野晴希投手(24)。
プロ野球史上91人目の快挙が各メディアで伝えられる一方、インスタグラム・ストーリーズで意味深な投稿をしたのが、ロッテの2番ライトで出場していた藤原恭大選手(25)だった。
【選手も1打席1打席人生賭けてやってます】
藤原が投稿したのは、黒い背景に綴られた一文。“誰か”に向けたメッセージなのだろうが、以後の投稿はなく、その詳細が明らかになることはなかった。
この日、4打席に立って無安打1死球と、当然ながら細野にノーヒットで抑えられた藤原。しかも9回ツーアウトの場面で最後の打者として打席に立ち、見逃し三振に倒れてゲームセット。ここで考えられるのが、ノーノーを阻止できなかった藤原への批判だ。
2026年に入ってもミラノ・コルティナ五輪、そしてWBCでも問題視されたように、アスリートや選手へのネット上の批判の声が大きくなる昨今。心ないファンやアンチやによる、批判の度を超えた誹謗中傷が国際問題にもなっている。
“ボール球”を外ライク判定された
そんなネット上の批判に対する「選手も人生賭けてる」との反論とも受け取れるが、パ・リーグ球団を取材するスポーツライターは別の見方をする。
「この日、ロッテ打線から12個の三振を奪った細野投手ですが、左打者のアウトコース、右打者のインコースにコントロールしたボールが面白いようにストライク判定されていました。藤原選手を三振で仕留めたのもアウトコースのフォーシームです」
ツーボールツーストライクから投じられた5球目、150キロのストレートを「外れている」と判断したのか、自信を持って見逃したように見えた藤原。しかしストライク判定されると、「オイオイ」と手を挙げる仕草を見せて天を仰いだのだ。
試合の1球ごとの詳細を速報で伝える、NPB(日本プロ野球機構)公認のアプリ『NPB+』でも、細野と藤原の対戦を見ることができるのだが、たしかに見逃し三振をとられた5球目のフォーシームは外角に大きく外れて記録されている。
「つまり最後の打席だけではなく、左打者の外側に終始寄っていたとする球審のストライクゾーンへの“無言の抗議”とも考えられます。もちろん審判も人間ですし、150キロ近いボールを全て正確に判定することは至難の業と言えます。
それに片方のチームに有利となる判定をしていたら問題ですが、当日のストライクゾーンは両チームにも当てはまる、平等な判定に見えました。藤原選手が納得いかない気持ちもわかりますが、人生賭けて判定しているのは審判も同じですよ」(前出・スポーツライター)
大谷翔平もNPBに苦言を呈した
MLBでは今シーズンからABS(自動ボール・ストライク判定システム)、いわゆる“ロボット審判”が導入され、ストライク判定への異議を認めている。片やビデオ判定による“リクエスト”こそ定着したプロ野球だが、球審によるストライク判定はいまだ“聖域”とされている。
WBC決勝トーナメント敗退後、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平投手(31)が「ピッチクロック」導入を提言したためか、1度は見送ったNPBでも再検討がなされている。「人生を賭けた1打席」をロボット審判がジャッジする日もそう遠くはないだろう。
