※写真はイメージです(本記事と関係ありません)

 新年度を迎え、環境の変化が著しい時期。子どもが保育園等から小学校へ入学し、保護者が仕事と子育ての両立が難しくなる「小1の壁」に悩む時期でもある。そんな悩みを抱える共働きの親への支援として、学校で朝食を提供するという取り組みが進んでいる。しかしこの対策は波紋を呼び、世間からは賛否両論が集まっているのだ。

手取り減少と物価高

 ことの発端は、4月2日に『日本経済新聞』が報じた「小1の壁解消へ、学校で朝食提供 共働き世帯支援で対策進む」という記事だ。同記事では、2025年度に東京都品川区の区立戸越小学校が始業前に朝食を出す事業を実施したことを例に挙げ、今後もこうした対策が全国的に広がっていく現状を報じた。

 この記事はネットでも拡散されたが、世間はこの政策に疑問を呈していた。特にXでは、“望んでいない”と反発する声が少なくない。

《は? 共働きじゃないと家計が回らない経済状況を改善していくことが先決じゃないの?》
《こんなの望んでない。私は、家でゆっくり食べれる時間が欲しい。ますます子供が孤立する…》
《子どもが親と朝ごはんを食べられる社会にして欲しい》

 日本経済新聞の公式Xには3000件以上ものリポストが集まり、子を持つ親からの悲痛な叫びが多数届いている。

「品川区内の小学校では、午前7時半から8時まで学校の多目的室や図書室などを活用。そこではパンやおにぎりを提供し、区のシルバー人材センターが見守りを行うというシステムを進めています。この動きは全国的に広がっていて、大阪府泉佐野市の市立小学校では、すでに2023年ごろから朝食を無償提供する『こども朝食堂』を実施。2025年度には、約1億円の予算が計上されるなど力を入れています」(全国紙社会部記者、以下同)

 日本の共働き世帯は増加を続けており、2024年時点では夫婦のいる世帯全体の約7割を占める。専業主婦世帯数の約2.6倍にものぼっており、こうした背景から支援を拡大する見方は理解できるが、世間が望んでいるのは“根本解決”だ。

「共働きが増えた背景として、世帯収入の減少が主な理由として挙げられます。全世帯の平均所得は1994年の641.1万円から下がり続け、2018年には514.1万円となっています。さらに昨今の物価高などが影響し、子どもとの時間を犠牲にしてでも働かざるを得ない現実があるのです。学校での支援と同時に、現役世代の手取りの増加など収入増加への政策も望まれています」

 子どもと家族の時間を今以上に確保したい。それが子を持つ親の本音だ。