山岸一生公式サイトより

「落選した政治家は、資金難です。金銭が苦しいです、正直に言って」

 2月の衆院選で落選した『中道改革連合』の山岸一生前衆院議員(44)が4月1日、自身のXを更新し窮状を吐露した。月額500円の支援を呼びかけたが、ユーザーからは《一般的な社会人は「働く」のです》《なんで落選した党の議員を国民が養わなきゃいけないの?》《 この機会なんだから、いろんな労働をしてみて、 社会や労働者の声を聴く、実感してみるのも、 今後の政治活動に役立つと思う》など厳しい声が殺到している。

「月額ワンコイン」支援を訴え

中道改革連合・小川淳也代表

 山岸氏は2月8日に投開票された第51回衆議院議員総選挙で、東京9区(練馬区西部)から中道改革連合公認で立候補したものの落選。2021年の初当選から約4年余りの議員生活に終止符を打った。落選から約1か月後の3月18日、山岸氏は投稿プラットフォーム『note』を開設。月額500円のメンバーシッププランを設け、定期的に記事を配信する形での支援を募り始めたのだが…。

 4月1日の投稿では、「『何万円、何十万円も支援してくださる方がいたらいいなあ』と思うこともあるのは、それはホンネです」と本音を漏らしつつ、「でも、私の政治的な主張、立場は、『月額ワンコイン・500円』のサポートをしてくださる支持者、支援者の方を、日本全国に多くもつこと、だと思っています」と説明。「日本全国の多くの皆さんにお願いします。『あなたの声』を形にするために、全力で働きます」と支援を呼びかけた。

「3月3日、中道の階猛幹事長は衆院選の落選議員の支援として、クラウドファンディングで寄付を募ることを表明していました。その際も国民のみならず、業界内からも『情けない』などの声が噴出していました」(政治部記者)

noteで懐事情を赤裸々に綴る

 山岸氏は同日公開したnote記事『落選議員とおカネの話』で、現職時代から落選後に至る懐事情を赤裸々に綴っている。

 noteの記事によると、国会議員の年収は約2100万円、これに調査研究広報滞在費(旧・文通費)が年間1200万円。公設秘書3人の給与や議員会館などを含めると「年間おおむね7、8千万円ほど」が1人の議員にかかっているという。しかし山岸氏は「野党の若手の場合は、自腹で活動資金をまかなってきた」とし、「感覚的には手取り30万円ぐらい」だったと告白。

 国会議員には退職金も失業保険もなく、事務所も解約。秘書も「それぞれ新たな道を見つけてもらった」と明かし、「固定費をかけない道」を選んだとしている。

「山岸氏がnoteで赤裸々に懐事情を公開したこと自体は、政治家のリアルを伝える試みとして一定の意義はあるのではないでしょうか。ただし、タイミングと伝え方には疑問が残りますね。『あなたの声を形にする人』と訴えていますが、選挙でその審判を受けて落選したのですから山岸氏の主張に有権者が怒る理由は明白です」(前出・政治部記者)

 かつて田中角栄は「政治家は選挙に落ちればただの人」と語ったとされる。その言葉通り、落選議員を待ち受けるのは、収入ゼロ、退職金なし、失業保険なしという過酷な現実である。一方で、その厳しさを訴えたところで、同じく生活苦にあえぐ有権者から共感を得ることは難しい。

 「働いてください」その一言に込められた有権者の言葉を、落選議員たちはどう受け止めているのだろうか─。