ファストファッション業界で広がる“ポケモンコラボ”。その裏で、ある共通の声が再び浮上している。カジュアルブランドのGUは、2026年5月22日から『ポケットモンスター』とのコラボコレクションを発売する。テーマは「夏の海」。ピカチュウやラプラスなど人気ポケモンを取り入れた、爽やかなマリンテイストのTシャツやラウンジウェアが展開される。
今回の特徴は、“親子リンクコーデ”を前提にした設計だ。メンズとキッズで同デザインのアイテムが用意され、家族で統一感のある着こなしが楽しめる構成となっている。
一方で、3月にはユニクロからもポケモンTシャツが発売されている。こちらは2026年の“ポケモン30周年”を記念した企画で、初代作品を想起させるデザインが特徴だ。
「初代っぽくて懐かしい」といった好意的な意見がある一方、SNSで共通して見られるのがこんな声だ。
《キッズサイズのデザインいいな》
《大人用より可愛い》
これまではユニクロに向けられた声が中心だったが、今回のGUコレクションでも同様の傾向が見られている。
《キッズのみのデザイン、そのまま大人サイズでも出してほしい》
《娘に着させるしかないか……》
親子リンクを意識した商品設計でありながら、「むしろキッズ単独のデザインの方が魅力的」と受け止められる“逆転現象”が起きているのだ。
なぜ「キッズデザインの方が可愛い」と感じるのか
この現象の背景には、明確なデザイン戦略の違いがあると、ファッション誌編集者は指摘する。
「大人向けは“普段使いしやすい”“シンプル”“コーデに馴染む”といった実用性が優先されがちです。そのためキャラクターは控えめに配置され、色味も落ち着いたものが選ばれやすい。一方、キッズ向けはキャラクターの魅力を最大限に引き出すことが重視される傾向があります。ポケモンの存在感を前面に押し出し、色使いも明るく、デザインも大胆になります」
その結果、「キャラクターをしっかり楽しみたい大人ほど、キッズ向けデザインに惹かれる」という構図が生まれる。
2026年は『ポケットモンスター』誕生30周年。コラボが一気に増える中で、ユニクロが“懐かしさ”、GUが“親子で楽しむ体験”と、それぞれ異なる方向性を打ち出した。だからこそ比較は避けられず、「キッズの方が可愛い」という評価がより際立っている。
本来は子ども向けのはずのデザインが、大人の支持を集める――。その声にどう応えていくのかが、次のヒットを左右するポイントになりそうだ。
