千葉ロッテマリーンズ・サブロー監督

 サブロー新監督(49、大村三郎)が指揮をとる千葉ロッテマリーンズが波に乗り切れない。開幕から16試合を終えた時点で5勝11敗と、最下位に落ち込むチーム状況も影響してか、ベンチ内の“内紛”もささやかれてーー。

 吉井理人前監督(60)が退任した2025年オフ、1軍ヘッドコーチから昇格したサブロー監督。2025年はパ・リーグ最下位で終えたロッテだけに、新監督のもとで巻き返しを図りたい新シーズンだが、現時点で万事がうまくいっているとは言い難い。

 そのためか、連日の敗戦が伝えられる中で目立っているのがサブロー監督の言動。

「このメンバーを使った僕が悪い」「実力がないのでこういう結果」「作戦は間違っていない」「それくらいの実力しかない」「(サインを)切り替えても多分打てないと思うので。僕の選択はベストだと思う」「同じ失敗をくり返したという部分で代えた」「最低限の仕事をしてもらわないと」

 もちろん、それぞれの試合状況もあってのコメントなのだが、選手に向けた言葉の端々からは厳しさばかりが滲み出ている。そんなサブロー監督のストレートな物言いが、最下位の現状と相まってネット上で物議を醸しているわけだ。

黒木コーチの肩袖を鷲掴みして

 さらに4月12日の埼玉西武ライオンズとの試合で、“牙”はコーチにも剥かれた。1対0のリードで迎えた9回裏、ツーアウト2塁としたところで迎える打者は源田壮亮選手(33)。カウントをスリーボールワンストライクとしたところで、何やらロッテベンチに動きが。

 1塁が空いていることから、源田を歩かせるかどうかの判断だった。マウンド上の横山陸人投手(24)のもとに向かうべく、ベンチを出ようとした黒木知宏投手コーチ(52)だったが、サブロー監督はおもむろにユニフォーム肩袖を鷲掴み。そのままグイッと引っ張って、同コーチを引っ込めるシーンがカメラに捉えられたのだ。

2026年4月12日の西武戦、黒木知宏コーチの肩口をむんずと掴むサブロー監督の様子がネットで拡散された

 されるがままの黒木コーチは、サブロー監督の顔を凝視しつつもベンチ奥で戦況を見守ることに。この後、源田との勝負を選択したロッテ首脳陣だが、これが裏目。同点打を打たれるて延長戦に持ち込まれると、10回にサヨナラ負けを喫する。

 試合後の指揮官は「横山なので行かせた」と、クローザー・横山を信用しての采配として「今日は僕のせいです。本当に選手には申し訳ない」と頭を下げたが、一方で黒木コーチへの対応にはXでも賛否が分かれている。

《黒木とサブロー、黒木の方が年上なのにあんなに袖を引っ張ってびっくりしたわ》
《袖ガシッ引っ張り、マジでパワハラすぎて見てるだけで吐き気するわ》
《当事者同士の関係性が出来上がってるなら外野がどうこう言う話じゃない》
《黒木さんとの関係性がどうあれ ベンチ内の選手達はこれ見たら どう思うだろ?》

選手に「嫌われても構わない」

 サブロー監督と黒木コーチ。2人の関係は1994年のドラフト会議にさかのぼる。高卒新人でドラフト1位指名されたサブロー監督に対し、同じく社会人野球を経て2位指名されたのが黒木コーチ。前者の方が3歳年下だが、2人は同期入団というわけだ。

 長年にわたってパ・リーグ球団を取材するスポーツライターによると、

「以後、黒木さんは2007年に、サブロー監督が2016年に引退するまでチームを牽引した2人。2022年オフに黒木さんがコーチとしてロッテ復帰を果たすと、サブロー監督も当時の二軍監督に昇格。再び2人がロッテのユニフォームに袖を通したことに、往年のファンはロッテの新時代を確信したものです。

 たしかに西武戦での行為は配慮がなかったかもしれませんが、2人の信頼関係が崩れるものではありません。就任当初には“昭和の野球”を掲げ、選手にも“嫌われても構わない”とするだけに、言動がきびしくなるのも当然とも言えます」

試合前の声出しをする岡大海。この前に西岡剛コーチによるサブロー監督イジりがあった(千葉ロッテマリーンズ広報室公式Xより)

 とはいえサブロー監督による“鷲掴み事件”を、令和の選手たちにはどう映ったのだろうか。4月14日の北海道日本ハムファイターズとの試合前ベンチにて、その答えが示されていた。

サブロー騒動ネタに選手は爆笑

 ベンチ前で円陣を組んで「声出し」に備えていたナイン。すると声出し担当の岡大海選手(34)が前に出ようとしたところ、なぜかベンチで見守っていた西岡剛コーチ(41)が「俺が行きます」とばかりにグラウンドに出ようとする。これを松山秀明コーチ(58)が、ユニフォームをむんずと鷲掴みして下がらせるとナインは大爆笑。

 サブロー監督と黒木コーチの騒動が、ネットでも話題になっているのを知っているのだろう。あえてネタにして、試合前の選手をリラックスさせたようだ。

表向きは選手にきびしく指導するサブロー監督ですが、裏では褒めるところは褒めるなどフォローはしていると聞きます。実際に目指しているのは技術面と精神面で、昭和と令和の“いいとこ取り”なのでしょう。

 最下位にいる現状だけに首脳陣にも余裕が見られず、チームの歯車が噛み合っているとは言えませんが、若い選手が中心となっているベンチの雰囲気は悪くありません。サブロー監督の目指す野球が浸透すれば、巻き返しの可能性は十分にあると思いますね」(前出・スポーツライター)

 昭和監督の思いは令和選手に届くのだろうか。