大人気アニメ『鬼滅の刃』を科学的に研究した大学教授の“調査報告”が話題を読んでいる。
「4月20日配信の『読売新聞オンライン』が報じたもので、近畿大農学部の井上昭夫教授が、主人公・竈門炭治郎の妹で、ヒロインでもある禰豆子の“真実”を解き明かしたのです」(全国紙文化部記者、以下同)
禰豆子の竹は実在しない?
それは、彼女が口にくわえている竹は実在しない、というものだ。
「井上教授は『鬼滅の刃』を偶然テレビで見た際、『節の間隔の狭まり方が急すぎないか』と違和感を覚え、単行本を購入。禰豆子が正面を向く約150コマを抽出し、1コマずつ、定規と巻き尺で禰豆子が持っていた竹の節の長さを測定。真ん中の間隔に対して両端がどれくらい狭いかを数値化する、地道な作業を重ねたそうです」
実際の竹はこの値が平均0.94。一方、禰豆子の竹は0.45と半分ほどしかなく、端が急激に詰まりすぎていたことから、作中の竹は現実には存在しない形状と結論づけられたという。
成果は2024年2月、オランダの出版社が発行する竹研究の専門誌『アドバンス・イン・バンブー・サイエンス』にも掲載されたという。
フィクションの誤りを指摘するのではなく、身近な疑問を入口に科学や竹の構造へ関心を広げる狙いがあったという教授のニュースにSNSでは
《好きだなぁ、こういうことを真剣に追求してくれると、わくわくする》と、学術的に意義があると好意的に受け止めるユーザーもいれば、
《教授って暇なん?これを真面目に研究してたんかな。いやいや勘弁してよ》
と、呆れる声も見られた。
想像の世界を広げる側面も
これについてサイエンスライターは語る。
「研究者魂に火がついたのでしょう。竹の節と節の間を1コマずつ測るというのは根気が要りますし途方もない作業ですが、気になったことを徹底的に調べる姿勢こそ研究者の所以です」
一見、夢を壊すようだが、想像の世界を広げる側面もあるだろう。
「漫画家で明治大学理工学部兼任講師でもある柳田理科雄氏が、マンガやアニメの世界で描かれる現象を科学的に解明して著したベストセラー『空想科学読本』を彷彿させますよね。
同書で『ドラえもん』のタケコプターの原理やゴジラの体重について真剣に研究していました柳田氏も、『漫画の世界を否定したいのではなく、実際にやったら、どうなるんだろう? という興味を抑え切れない』と、今回の井上教授と同じく純粋な動機から出発しています」
4月10日、昨年7月公開の『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』の全世界興行収入が1179億円に到達し、日本映画として歴代最高を記録したことも発表された。
最終決戦を描く三部作の第1章として注目を集める同作だ。今後は禰豆子の口元に目がいってしまうファンも増えそうだ。
