メジャーリーグで毎年発表される最高名誉の個人賞の1つが『サイ・ヤング賞』。野球ファンにはなじみ深いタイトルだが、名前は知っていても、その中身について詳しく説明できる人は意外と少ない。
MLBで最も優れた投手に贈られる『サイ・ヤング賞』
この賞はメジャーリーグベースボール(MLB)で、その年に最も優れた投手に贈られるタイトル。1956年に創設されて、現在はアメリカン・リーグとナショナル・リーグからそれぞれ1人ずつ選ばれる。選考は全米野球記者協会の投票によって行われ、成績だけでなく試合内容や安定感など総合的に評価されるのが特徴だ。
「サイ・ヤング賞は、単なる成績上位ではなく“試合をどれだけ支配したか”が問われる賞です。勝ち星や防御率だけでなく、大事な場面での投球やシーズンを通した安定感も評価対象になります。“現場”を見ている記者による投票で決まるため、総合的に“最も信頼された投手”が選ばれているのです」(スポーツ紙記者、以下同)
名前の由来は、通算511勝という大記録を持つ伝説のアメリカ人プロ野球選手、サイ・ヤング(享年88)。その名が示すとおり、歴代受賞者には球史に名を刻むエースたちが並ぶ。グレッグ・マダックスやランディ・ジョンソンといった名投手が複数回の受賞をしており、“その年で最も支配力のある投手の証し”とされている。
では、日本人投手はどこまでこのタイトルに迫っているのか。これまで受賞者こそいないものの、上位に食い込んだ例はある。
「ダルビッシュ有選手は2013年、テキサス・レンジャーズでリーグ屈指の奪三振力を見せ、サイ・ヤング賞の投票で2位に入りました。これは日本人投手として歴代最高順位です」
将来的な有力候補の山本由伸
さらに、山本由伸も将来的な有力候補と見られている。日本で圧倒的な実績を残した右腕は、メジャーでも高いポテンシャルを評価されており、タイトル争いに加わることが期待されている。
「山本由伸選手も2025年のサイ・ヤング賞の最終候補に入り、投票3位と上位争いに食い込みました。メジャー移籍後すぐに結果を残したことで、その実力の高さを証明し、将来的な受賞候補として期待されています」
そして忘れてはならないのが、3年連続MVPを獲得した“二刀流”大谷翔平の存在。打者として圧倒的な実績を残す一方、投手としても高い評価を受けており、今シーズン、受賞を期待する声は少なくない。
投手にとって最高の勲章とされる、サイ・ヤング賞。日本人初受賞の瞬間が訪れる日は、そう遠くなさそうだ。
