落合博満氏の息子で、声優の落合福嗣

 4月24日時点で4勝17敗と目下、セ・リーグ最下位を独走する中日ドラゴンズ。首位の東京ヤクルトスワローズとは11.5ゲーム差と、井上一樹監督も首筋が寒くなる状況でファンが救いを求めたのは“レジェンド”ーー。

《福嗣さま、お父様にドラゴンズに戻って来て!!と伝えてもらえますか》

 中日ファンによる泣き顔の絵文字も入った悲痛ポスト。これに反応したのが、野球解説者・落合博満氏の長男で、声優として活躍する落合福嗣氏。中日の監督として8年連続Aクラス、リーグ優勝4回、2007年には日本一に導いた名将に「戻って来て」と、息子である福嗣氏が説得を頼まれたのだ。

 Aクラス入りが期待されながらも、一向に順位を上げる気配もないチーム状況に、かつて“強竜”を率いたレジェンド監督に復帰を願うファン。しかし現場から15年も離れた、72歳と高齢になった身だけに「はい、わかりました」とは言えない福嗣氏。

「父親が8年間も身を置いた職場のきびしさ、つらさを間近で見ていたからこそ、“もうニコニコしながらプロ野球界を見守っていて欲しい”と、再びグラウンドに戻ることには“反対”とする福嗣くん。

 それに監督時代には采配、ファンサービス、マスコミ対応において“オレ流”を貫き、勝つためには“嫌われ役”になることも厭わなかった落合さん。新庄剛志監督のようなエンターテイナーとは真逆の存在だけに、“今のプロ野球の価値観とは合わない”と冷静に分析したのです」(ベテラン野球ライター)

勝ってお客さんを家に帰すこと

 また野球の“華”とされるホームランを増やすため、バンテリンドームにも「ホームランウイング」を新設したばかりだが、これにも球団の意とは逆の「反対」の立場を示していた落合。これにも、

「野球の華は勝ってお客さんを家に帰すことだよ」

 との、監督業を退いて8年経った今でも、「勝つ」ことが第一の信念を持ち続ける父親の言葉を引用する福嗣氏。

 家族として、そして“オレ流”を一番よく知るファンの立場から、“今の落合には監督は合わない、させたくない”と説明したのだった。

髭を伸ばしている落合博満氏。現役や監督時代のイメージとギャップがある(落合博満野球記念館公式Xより)

《あの福嗣くんがとても優しく立派になられて感慨深い》
《落合さんが穏やかな老後を過ごしているの嬉しいし、福嗣くんが立派すぎる青年になっているのも嬉しいのだ》
《昔のクソガキ時代を知ってるおっさん世代には球界の七不思議に入っててもおかしくない成長っぷりよ》

 すると中日やプロ野球のオールドファンだろうか、福嗣氏のポストに、かつての「フクシくん」の姿を重ねて感心する声も聞こえる。「あの福嗣くん」も今は38歳となり、3児を育てる父親になっている。

 野球ファンが思い出す「フクシくん」といえば、オフシーズンにテレビ放送されていたクリスマスやお正月での密着番組に、信子夫人も含めて親子3人で登場。その度に映し出されたのが、わがまま放題で“大暴れ”する自由奔放な“ワルガキ”

 前出の野球ライターも「フクシくん」を懐かしむ1人だ。

テレビスタッフによる“演出”もあった

「周囲の大人に対するタメ口は当たり前で、中でも語り草になっているのが落合さんの財布に入っていたお札をバラ巻き、テーブルの上で放尿するシーン。本人も後に好き放題、わがまま放題で育てられたことは認めていますが、当時はディレクターらスタッフによる演出もあったことを明かしています」

 視聴率のために“フクシくん”を面白おかしく撮りたかったのだろう。実は、放送ではカットされていたものの、信子さんからガッツリ叱られていたようだ。

「ただ落合さんは、福嗣くんがいくつになっても甘く、側から見れば“親バカ”以外の何者でもないのですが、周りから何を言われても“オレのやり方がある”と、彼なりの考えがあっての育児だったのか、ここでも“オレ流”を貫いたのです。

 息子の結婚時にも都内の一軒家をプレゼントしたりと、何不自由なく買い与えたわけですが、その中でも“気付き”の教育も施していたのかもしれません。福嗣くんも3児を育てる身になって、今は落合さんの“教育”を理解し、感謝しているのでしょう」

 仮に球団からオファーが来た際には「話を聞く姿勢」を持っているという落合氏だが、これにも「反対」姿勢を貫いている福嗣氏。親子の深いつながりは「フクシくん」の頃から何も変わっていないのだろう。