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 話題の『嵐、ブレイク前夜』(主婦と生活社)の中で、嵐のメンバー候補だったと記されている浅倉一男(当時、浜田一男)。彼に直接、話を聞いてみると、貴重な当時のエピソードを語ってくれた。

「もし、僕らが入っていたら“嵐”と“タッキー&翼”というグループはなかったでしょうね。なかったというか、その2組がミックスされたようなグループが生まれていたんじゃないかと思います」

 嵐が結成された当時は空前絶後のJr.ブーム。滝沢秀明を筆頭にデビュー候補がめじろ押しで、そのなかに浅倉もいた。

「CDデビューの話は、Jr.の中にも決して漏れてはきませんでしたが、やっぱり先輩からデビューしていくんだろうなというのはあって。当時は(小原)裕貴クン、原(知宏)クン、佐野(瑞樹)クンと人気のある人がたくさんいましたから。ただ、’99 年前後に、そのメンバーたちがごっそりいなくなってしまった。それでちょっと年下のメンバーたちに絞って、嵐が誕生したのかもしれません」

 実は、浅倉も嵐が結成される8か月前にジャニーズ事務所を離れている。彼を含む未成年Jr.4人の喫煙写真が写真週刊誌に掲載された一件が原因だ。そんな立場から、嵐のデビューをどう見ていたのか?

「松潤、二宮、相葉はセットでよく歌番組やドラマに出ていたので、3人が基礎になっているんだなとは思っていました。ただ、大野クンはずっと京都で舞台をやっていたし、櫻井は学業優先でちょっと違う動きをしていたし。でもいま思えば、あの5人だったからこそ、ここまでの国民的アイドルになれたのでは」

 同書には、イラストレーターになるため事務所を辞めたいと言い出した大野に対し、ジャニー喜多川社長が「デビューさせるから」と言って引き止めた話が出てくる。ただ突然、グループ入りが決まったことで複雑な思いも味わっていたようだ。

「少し前にジャニーズを辞めた町田(慎吾)クンってJr.がいたんですが、大野クンとは同期で親友みたいな感じで。先輩の後ろで踊るために地方コンサートに帯同するときも、ホテルの部屋はいつも一緒でした。だから、デビューするってことを彼になかなか言えなかったらしくて……。僕も大野クンとは、トニセンのツアーとかを一緒に回りましたが、当時からおっとり系ですごく好きでしたね」