再び就職氷河期が訪れたら、圧迫面接も復活!?

 就職戦線に異常が表れている。

「共同通信社が主要企業111社に対して行ったアンケートで、新卒採用を『減らす』と答えた企業が『増やす』と答えた企業を上回りました。近年は売り手市場の傾向がありましたが、いよいよ買い手市場に移行しているようです。また就職氷河期が訪れるんじゃないか、と気が気でない親世代も多いですね」(全国紙記者)

AI活用で人員削減

 就職情報会社「マイナビ」の調査では、2027年卒の学生の採用予定数を「増やす」とした企業は23%で、25年卒の32%、26年卒の29.4%と2年連続で減少している。

 大手企業の'27年卒大学・大学院生らの採用動向はどうなっているのか。

 ジャーナリストの当山みどりさんが解説する。

「採用計画人数を見てみるとパナソニックHD(ホールディングス)は、約800人。前年度に比べて100人も減っています。サントリーHDは233人で前年よりも8%少ない。クボタは60人で前年度の239人と比べると4分の1です」

 各社の言い分はこうだ。

パナソニックHDは経営改革を進めていて、本社・間接部門を中心に国内外で1万人以上の適正化や固定費削減を計画しています。採用を減らすことで収益力の立て直しを図るのでしょう。

 サントリーHDの採用担当者は『大きく減らす意図はなく、近年はほぼ据え置き』とコメント。クボタは『成長事業に重点的に人員を配分し、社内人材の流動化を進めて人的資源を最適化する』と説明しています」(当山さん、以下同)

 なぜ企業は軒並み、新卒採用を減らしているのか。

「複数の要因があるのでしょうが、まず考えられるのは人工知能(AI)の活用により人員を削減できるようになったことです」

 当山さんは続けて、近年の新卒の離職率の高さを指摘。

“入社5秒でマジ退社”

「'25年の調査では新卒の4人に1人が1年未満で退職したという結果が出ています。また、この年の退職代行サービスの利用者は1000人超と前年から大幅に増え、入社1年目の離職は約10%に達しています。コストと時間をかけて新卒を育ててもすぐに退職されたら“コスパ”も“タイパ”も悪すぎますから

 超早期離職問題は深刻だという。

“入社5秒でマジ退社”とも揶揄されるように、ゆとり世代あたりから今のZ世代といわれる世代は全体的にゆるい雰囲気がある。気の毒なのがこれからの世代。就職氷河期で辛酸をなめた世代の子どもたちが、これから就職氷河期に突入してしまう。

 バブル世代の親子は逃げ切り、就職氷河期世代の親子は苦労を強いられる。不景気が追い打ちをかけて、買い手市場はしばらく続くのではないでしょうか」

 なんとも理不尽だが、当山さんは、

「日本は新卒至上主義という傾向がありましたが、今後は人手不足でも使えない新卒は採用しない、という実力至上主義になるのでは。本当に能力のある中途採用が評価される社会になるでしょう」

 失われた世代が報われる日は来るのだろうか──。