元気な自分をつくる「鉄&たんぱく質」レシピ

「しっかり寝ているのに疲れが取れない」「頭が重い」「眠れない」─そんな不調の背景にあるのが、“貯蔵鉄不足”かもしれません。

疲れが抜けない原因は“鉄不足”かもしれない

 現在、放送中の『あしたが変わるトリセツショー』でも鉄が特集され、最新科学と大実験をもとに、“疲れやすさ”や“隠れ貧血”を防ぐための新常識が紹介されました。

 健康診断で異常がなくても、体内に蓄えられる鉄(フェリチン)が不足すると、“隠れ貧血”の状態となり、だるさや集中力の低下、不眠などを招く要因になります。

 鉄は、酸素を全身に運ぶだけでなく、エネルギーを生み出したり、脳の働きを支えたりするうえでも欠かせない栄養素。不足を防ぐには、赤身肉や魚介類、大豆製品などを日々の食事に取り入れることが大切です。

 近年は、食品に含まれる鉄分そのものが減少傾向にあり、普段どおりの食事だけでは不足しやすくなっています。特に月経のある女性は、より意識して摂取量を増やす必要があります。

 また、鉄は動物性の“ヘム鉄”だけでなく、植物性の鉄も組み合わせてとるのがおすすめです。ビタミンCを一緒にとると吸収率が高まる一方、食後すぐのコーヒーや緑茶に含まれるタンニンは吸収を妨げることがあるため、飲む時間を少しずらす工夫も効果的です。

3食のたんぱく質摂取量の男女別データ。日本人は朝食時の摂取量が最も少ない

朝のたんぱく質不足が「動けない体」を招く!?

 そして、鉄がしっかり働く体を支えるうえで欠かせないのが、たんぱく質です。たんぱく質は、血管や筋肉、皮膚、髪など、体をつくる重要な栄養素で、元気に動ける毎日を支えています。ただし、「たくさんとればよい」というものではありません。

 十分に食べているつもりでも、気づかないうちに筋肉が減ったり、太りやすくなったり、足腰の筋力が衰えて転びやすくなったりすることもあります。

 そこで意識したいのが、朝のたんぱく質摂取です。私たちの体は、睡眠中にも体内のたんぱく質が分解されるため、朝はアミノ酸が不足しやすい状態になっています。

 そのままにすると筋肉の分解が進みやすくなるため、朝食でしっかり補うことが大切。目安は、1食あたり20g程度を3食に分けてとること。難しい場合は、牛乳やヨーグルトなど、取り入れやすいものから始めても十分です。

 もうひとつは“質”。動物性と植物性を組み合わせてとるのがポイント。肉や魚などの動物性は必須アミノ酸、植物性は食物繊維やミネラルが一緒にとれます。焼き魚+豆腐のみそ汁など、実は日本の食卓にはその好例が多くあります。

 今回は、番組でも取り上げられて話題になった、鶏むね肉とブロッコリーを使い、鉄とたんぱく質を手軽に取り入れる極意をご紹介します。

『トリセツショー』初の書籍化!

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鶏むね肉レシピ

 高たんぱく・低脂肪で価格も手頃な鶏むね肉は、ヘム鉄も含みます。ただしパサつきやすいため、調理前に「手タンブリング」をするとしっとり仕上がり、うまみもアップ。

鶏むね肉の「タンドリーチキン」

鶏むね肉の「タンドリーチキン」

材料/2人分
・鶏むね肉(皮あり)……300g
・牛乳……大さじ3
・塩……少々(肉の量の0.5~1%程度)
A[ケチャップ……大さじ1、中濃ソース……大さじ1、砂糖……小さじ2、カレー粉……小さじ2、にんにく(すりおろし)……小さじ1]
・オリーブ油……適量
・水……大さじ2
・お好みの野菜……適量

[作り方]
(1)鶏むね肉を3等分に切り、牛乳、塩をボウルに入れて、1分間もみ込む。
(2)1にAを入れて混ぜ、よくもみ込む。
(3)フライパンにオリーブ油を入れ、鶏むね肉の皮を下にして弱めの中火で3分焼く。裏返してフタをして、さらに3分焼く。
(4)2のボウルに残ったつけダレに水を加え、フライパンに入れて混ぜ、弱めの中火で1~2分絡めながら加熱する。
(5)焼き上がったら食べやすい大きさに切り、お好みの野菜と一緒に器に盛る。

「牛乳×手タンブリング」ワザ

 1分でジューシーに!

 調理するとパサつきがちな鶏むね肉。「加水+もみ込み」で水分を抱え込ませ、しっとり食感に変える簡単ワザをご紹介します。塩は味つけも兼ねているため、塩分が気になる方は、お好みで調整してください。

(1)鶏むね肉300g、牛乳大さじ3、塩1.5~3gをボウルに入れる。
(2)1分間もみ込む。30秒程度で牛乳がしみ込み始める。
(3)ボウル内の液体がなくなったら完成。

鶏むね肉の「焼き鳥」

鶏むね肉の「焼き鳥」

材料/2人分
・鶏むね肉(皮あり)……300g
・牛乳……大さじ3
・塩……少々(肉の量の0.5~1%程度)
・油……適量
A[水……大さじ2、しょうゆ……大さじ1と1/2、みりん……大さじ1、砂糖……小さじ1、片栗粉……小さじ1/2]

[作り方]
(1)鶏むね肉、牛乳、塩をボウルに入れて、1分間もみ込む。
(2)皮を下にしてまな板に置き、竹串を6本刺す。フライパンに油を入れ、皮を下にして3分焼く。焼き色がついたら裏返して2分焼く。
(3)2を耐熱皿に入れ、Aを混ぜたタレをかける。ラップをして、電子レンジ(500W)で3分加熱する。
(4)取り出して裏返し、皿の下部にたまったタレを再度かけてから、さらに電子レンジで2分加熱して中まで火を通す。包丁で竹串に沿って切り分ける。

鶏むね肉の「お吸い物」

鶏むね肉の「お吸い物」

材料/2人分
・鶏むね肉(皮あり)……150g(1/2枚)
・牛乳……大さじ1~2
・塩……少々(肉の量の1%程度)
・片栗粉……小さじ2
・しめじ……60g
・ねぎ、三つ葉、ゆず……各適量
・だし……500ml
・しょうゆ、みりん……各小さじ2
・塩……適量

[作り方]
(1)鶏むね肉を2cm角のひと口大に切る。牛乳、塩をボウルに入れて、1分間もみ込む。
(2)だしの入った鍋に小房に分けたしめじを加え、2分ほど煮る。片栗粉をつけた鶏むね肉を1つずつ入れ、3分ほど煮て火を通す。
(3)しょうゆ、みりん、塩で味を調えたら、器に盛る。お好みで白髪ねぎ、三つ葉、刻んだゆずの皮を飾る。

ブロッコリーレシピ

「緑黄色野菜の王様」とも呼ばれ、野菜の中ではたんぱく質を多く含み、鉄分やビタミンも豊富。筋力アップや貧血予防なども期待できるスーパーフード。

茎のグリル

茎のグリル

材料/2人分
・ブロッコリーの茎……1本(70~80g)
・オリーブ油……大さじ1
・塩……ひとつまみ(0.5g)

[作り方]
(1)茎を7mm厚さの輪切りにする。ボウルに入れ、オリーブ油と塩を加えて、よく混ぜる。
(2)オーブントースターを250度に設定する。
(3)耐熱皿に1を並べて、約10分焼く。好きな具材(写真では生ハム、ゆで卵を使用)をのせて、ピンチョスに。

オーブントースターがないときは……
(1)の手順は同じです。
(2)魚焼きグリルにアルミホイルを敷き、茎を並べて強火で7分焼く。

房のこんがり焼き

房のこんがり焼き

材料/2人分
・ブロッコリー……100g
・オリーブ油……大さじ1と1/2
・塩……ふたつまみ(1g)
・カマンベールチーズ……1個

[作り方]
(1)ブロッコリーを房ごとに切る。大きな房は半分にする。ボウルに入れ、オリーブ油と塩を加えて、房にからむように混ぜる。
(2)チーズの上部を切り、耐熱皿の中央に置く。まわりに断面を下にしてブロッコリーを置く。
(3)オーブントースターを250度に設定して、焦げ目がつくまで約15分焼き、チーズを絡める。

オーブントースターがないときは……
(1)の手順は同じです。
(2)魚焼きグリルにアルミホイルを敷く。チーズの上部を切り、ホイルの中央に置く。まわりに断面を下にしてブロッコリーを置き、強火で7分ほど焼く。

『あしたが変わるトリセツショー動ける体を作る鉄とたんぱく質の「老けない」ごはん』(主婦と生活社)※画像をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。

取材・文/鶴町かおり 撮影/有賀 傑 レシピ考案・調理・スタイリング/新田亜素美、赤松恵都、高沢紀子、岩田佳子、板東万有子(以上、アミゴト) 栄養価計算/スタジオ食